こんにちは。WONDERFUL GROWTH編集部です。日々のニュースの中で「働き方改革」や「ジョブ型雇用」、「リスキリング」といった様々な人材に関するニュースを耳にすることが多くなってきました。特に、最近だとコロナの影響により、従来の働き方を見直したり、新たな課題に直面したりと人材領域に関しても大きく変化した企業が多いと思います。昨今はそんな不確実で先の見えない時代として「VUCA時代」と呼ばれていますが、こんな時代だからこそ、「人材育成」が非常に重要となります。前回までの記事でも人材育成に関するお話をさせていただきましたが、本記事ではなぜ人材育成が注目されているのか、その重要性について解説します。◯人材育成が注目される理由「人材育成」とひとくくりにしても、様々な手段があります。人材育成の重要性を解説する前に、過去から現在にかけてどのように「人材育成」が変化したのか、振り返ってみましょう。①1950~1969年戦後復興の流れを受け、産業が急速に工業化を遂げた結果、製造業・重工業が発展しました。そのため、労働力を全体的に底上げするために基礎知識の習得として「技能教育」や経験を重視した「OJT(On The job training)」を中心とした人材育成が行われました。その後、徐々に「量から質へ」という価値観へと変化し、人材教育も技能教育から能力開発を目的としたものへと変化しました。②1970~1989年オイルショックの影響を受け、企業は減量経営など経営のスリム化を行うようになりました。その結果、ポストから外される窓際族が増加し、その対策として「職能資格制度」を採用する企業が多くなりました。あわせて、全社員が受講できる「階層別研修」も広く導入されました。また、「男女雇用機会均等法」の施行をきっかけに女性を始めとしたホワイトカラー人材の能力開発にも目を向けられるようになりました。バブル景気の時代には新卒の大量採用も実施されました。③1990~2003年バブル経済の崩壊により、競争に打ち勝つ必要性が出てきた日本企業は、「終身雇用」や「年功序列」といった従来の雇用慣行とは異なるリストラを行うようになりました。同時期に「成果主義的人事制度」を導入する企業も増加しています。この影響を受け、従来の教育を見直し、「自己選択型研修」や「コア人材育成研修」、「キャリア開発」などが中心に行われるようになりました。また、IT技術の発展により、ITリテラシーの必要性にも注目が集まりました。④2004年~2010年IT技術の発展により、国際的な企業間競争が激化し、グローバル化が加速しました。それに伴い、国内でも「グローバル人材の育成」が経営上の課題として重要視されるようになります。一方で、リーマンショックの影響も受け、社員の間では雇用不安やキャリア不安が拡大することになりました。そこで、「研修の内製化」や「社外での勉強会・交流会の需要増加」、「研修開発のグローバル化」、「組織開発への注目」といった変化も起こりました。また、少子高齢化による人手不足の反面、労働者の「価値観の多様化」も加速しました。その結果、「ダイバーシティ研修」など、多様な価値観を持つ社員との協働を目的とした研修も行われるようになりました。⑤2010年~現在ここまでお伝えしてきた通り、今企業の人材育成は岐路を迎えている状態です。人材不足とグローバル化への対応は今もなお課題となっていますが、新型コロナウイルスの影響も受け、現在では育成計画の大きな変更を余儀なくされた企業も多くあります。それに加え、今後は2025年問題も視野に入れていく必要があります。2025年問題とは何度もお伝えしている少子高齢化がより加速し、超高齢社会が訪れるとされている問題です。これにより、人手不足の加速はもちろん、事業継承といった深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、IT化の加速により、ICT(Information and Communication Technology)化も注目されています。従来のITは「デジタル機器やデジタル化されたデータやモノなど、情報技術そのもの」を指していましたが、ICTは「ITを含む情報技術を活用してさまざまな人やモノを繋げていくこと」とされています。実際に教育分野でもパソコンやタブレットを通じた学習など、ICT化が浸透しつつあります。つまり、今後の人材育成では優秀な人材獲得の競争の激化や非対面下での個人のポテンシャルの特定、次世代でも活躍できるリーダーの育成といった課題への対応が急務だと考えられるのではないでしょうか。このように、時代の背景により、求められる人材育成・研修の在り方は大きく変化してきました。特に人手不足により人材が貴重となっている現代では、一人一人の社員を戦力化する「研修」の重要性はますます増加していると言えます。また、2021年4月に行われた東証のガバナンスコードの改訂をきっかけとして、上場企業を中心に「人的資本」への注目も集まっています。他にも、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の推進も人材育成に注目を集めている理由の一つでもあります。歴史を振り返った際にもIT化の影響があったように、昨今でも社内にいる人材をデジタル人材に育成する手法として、人材育成に力を入れる企業が増えています。人材育成は社員自身が今後生き残っていくために必要であることはもちろん、企業にとってもデジタル人材を育成し、厳しい競争に打ち勝っていくために不可欠な取り組みでもあります。◯人材育成の重要性人材育成における変遷や、現代の人材育成ではどのような在り方が求められているのかをお話させていただきましたが、ここからは人材育成がなぜ重要なのかをご紹介します。①リーダーの育成企業経営の永続のためには将来的なリーダーの育成が必要不可欠です。リーダーとは企業の代表だけでなく、経営層や現場を管轄するチームリーダーといったポジションを務められる人材を指します。特にスタートアップや中小企業といった小規模の企業では人材が限られているため、採用の段階や入社した段階から1人1人の従業員の将来を見据えて育成することが重要です。②従業員の離職防止終身雇用が崩壊している昨今では、1つの企業である程度のスキルを身に付けた後、そのスキルを活かして転職するという価値観を持った従業員も珍しくはありません。新入社員も生涯1つの企業で勤め上げるという考えで入社する人材は以前と比べて少なくなり、就職から3年以内の離職率は3割を超えているのが現状です。企業にとっては時間やコストをかけて採用した人材や育成した優秀な人材が外へ流出することは大変な痛手となります。社員自身が成長を実感できる育成プランを提供することで「企業に貢献している」「自分の力を発揮できている」といったモチベーション維持に繋げることができ、離職を減らす可能性が高まります。優秀な社員を逃がさないためにも、早い段階でプランを立てながら一人一人に合った人材を育成する必要があります。③生産性の向上現在、既存の従業員だけでは対応しきれない業務やリソース不足で業務が滞っている場合、解決方法の1つとして、新たな従業員の採用が挙げられます。しかし、新入社員を採用してすぐに業務の生産性を向上させることは難しいです。だからこそ、既存の社員の戦力を底上げするために研修などの人材育成が必要となります。また、人材育成を行い社員の能力や専門性を向上させることで、各社員の活躍できる分野を明確にすることができます。その結果、社員の強みを活かした業務分担が可能となり、生産性の向上にも繋がります。④組織力の向上社員1人1人のスキルや能力が高い場合でも、チームとしての組織力が低いと全体のパフォーマンス低下に繋がる可能性があります。特に、プロジェクトといった複数人で取り組む業務の場合は組織力の向上が必要不可欠となります。人材育成では個々の力を伸ばすことはもちろん、組織力を底上げするという目的もあります。企業としての組織力も同時に向上させることで本当の意味での生産性の向上、そして企業の業績アップに繋げることができます。◯WONDERFUL GROWTHではWONDERFUL GROWTHの研修サービスでは上記4点全てを網羅したプログラムを提供することが可能となっています。上記以外でも、人材育成の現場では様々な課題を抱えている企業も多いのではないのでしょうか。私たちのサービスでは、企業の課題ごとにプログラムの内容をカスタマイズすることが可能となっているため、受講効果をより期待できます。また、企業が学んでほしいことを効果的に研修に落とし込むことで、言われたことだけをやる人材から、思考し、考え、改善できる力を身につけるために学習に関心を持ってもらうことを第一ミッションと考え、その先の個人の成長が、企業利益にもつながっていくと考え構築されています。私たちは、研修での経験を通して、参加者の選択肢が広がり自ら決断し、行動していける社員へと成長していただけるようにお手伝いします。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。WONDERFUL GROWTH へのお問い合わせはこちらから。