こんにちは。WONDERFUL GROWTH編集部です。皆さんは、「ティール型組織」とは何かご存知でしょうか?聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、ティール型組織(Teal organization)とは、フレデリック・ラルーが著書『Reinventing Organizations』(2014年)で提唱した組織論の一種で、従来の組織構造やマネジメント手法を大きく変革することを目指しています。では、具体的にどのような性質があり、組織にとってどんなメリットがあるのでしょうか?本記事では、ティール型組織の主な特徴と、ティール型組織であることのメリットについて解説します。◯ティール型組織の特徴①自己組織化(Self-organization)自己組織化とは、組織内で従業員が自主的に意思決定や課題解決を行うことを意味します。ティール型組織では、従来の上下関係に基づく管理や指示がなくなり、従業員が自らの判断で業務を遂行しようとするため、個々の社員は自分の専門知識やスキルを活かして柔軟に対応できるようになり、組織全体の効率性や創造性が向上します。また、自己組織化により、従業員は自分たちでチームを組み、適切な役割分担を行うことが可能になると言われています。②内発的進化(Wholeness)内発的進化とは、従業員が自分の人間性や価値観を大切にし、職場で本質的な自分を表現できる状態を指します。ティール型組織では、従業員が仕事や組織に対して情熱や創造性を持って取り組むことが重視されますので、組織内での人間関係や働き方において、自分自身を偽らずに生きられる環境が整えられています。また内発的進化を実現することで、従業員は自己成長を促し、組織全体のエネルギーが高まることが期待されます。③進化的目的(Evolutionary purpose)進化的目的とは、組織がその目的やビジョンを常に進化させ、変化に対応することを意味します。ティール型組織では、組織の目的は固定的ではなく、市場や社会の変化に応じて柔軟に変容するものと捉えられていますので、変化に迅速に適応し、新たなチャンスや課題に対処できるようになります。そのため進化的目的を持つ組織は、持続的な成長やイノベーションを追求しやすくなります。進化的目的を実現するために、組織は自己認識を高め、外部環境や顧客ニーズに敏感になることが必要です。◯ティール型組織のメリット①オープンなコミュニケーションティール型組織では、従来のような上下関係や部署間の壁がなくなり、オープンなコミュニケーションが行われます。そのため社員同士が自由に意見を交換したり、アイデアを出し合ったりできるため、より創造性豊かな環境が生まれます。そこで生まれた新たなアイデアが、組織にとっての新たなビジネスチャンスにつながることもあるでしょう。また意思決定が透明性を持ち、組織全体での理解が深まることで、従業員のモチベーションも向上します。②自律的なチームティール型組織では、従業員が自分たちで意思決定や課題解決を行うなど全体として自律的に業務を進めるため、個人の能力・スキルを最大限に発揮することができます。そのためチームが自律的に機能し、メンバーが自分の意見やアイデアを積極的に提案し合うことが可能になりますので、柔軟な対応や迅速な判断ができ、組織の効率性や創造性が向上するでしょう。また、チームメンバーが自分たちで業務を決定するため、自己決定力や責任感が養われます。そのような環境で働くことで、社員たちはよりやりがいを感じることができるでしょう。自律的なチームで働くことで、個人の成長だけでなく、組織全体の成長にもつながると言えます。③変化に対応しやすいティール型組織では、社員たちが自由にアイデアを出し合い、問題解決のためのアプローチを考えることができるため、変化に対応しやすい環境が整っています。市場の変化や新しい技術の導入など、ビジネス環境が常に進化していく現代においては、このような柔軟性が非常に重要です。市場や社会の変化に素早く適応することができると、組織は競争力を維持し、新たなチャンスを捉えることが可能になるでしょう。④生産性の向上ティール型組織では、従来の組織形態と異なり、個人の成長と組織全体の成長を両立させることができます。従業員が自分らしい人間性を発揮できる環境で働くことで、自分たちの目標に向かうことに意欲的になります。そのためモチベーションが高まり、より効果的に業務に取り組むことができるでしょう。また自分たちで業務を決定することによって、自分にとって最も効率的に働く方法を見つけることができるため、生産性が向上すると言えます。◯まとめると本記事では、ティール型組織の主な特徴と、そのメリットについてご紹介しました。ティール型組織は、自己組織化や内発的進化、進化的目的を通じて、より人間性を尊重し、創造性や柔軟性を重視する組織へと進化を目指すものですので、従業員はモチベーションを高め、競争力や持続可能性を向上させることができます。またメリットも多くあるため、社員たちはよりやりがいを感じ、個人の成長と組織全体の成長を同時に実現することも可能になるでしょう。このようにティール型組織は、従来の組織構造やマネジメント手法とは大きく異なるアプローチであり、新たな働き方や組織運営の在り方を模索している企業や組織にとって、参考になる考え方と言えます。今後も、ビジネス環境の変化に対応しながら、ティール型組織がより多くの企業で導入されることを期待しています。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。WONDERFUL GROWTH へのお問い合わせはこちらから。