一人目の人事や、はじめて人事の仕事を経験する皆様に向けて、人事歴8年以上の担当者が、いまの人事に必要な考え方と行動をまとめました。
日頃やることに追われてしまっている皆様にも、仕事の目的整理のためにご覧いただきたいと思います。
人事の価値観が変化してきていることを把握する
結論から言えば、これからの人事は、自ら攻めなければ成果を上げられないといっても過言ではありません。
そう言える理由は、人事の仕事の範囲が広く、依頼を受けてから動くかつての人事のままでは、強い組織をつくりにくいことにあります。
多岐にわたる人事の仕事
実は人事という仕事の持つ性質は多種多様です。
人事は、様々な組織的管理を統制する必要があります。
また、従業員人数の少ない企業ほど、人事の領域が広がり、総務的仕事や経理的仕事も包括されるケースもあれば、逆に労務管理を行っている経理・財務部なども存在するため、その仕事の領域の広さから複雑であることを想像できると思います。
受け身だったかつての人事
人事といえば、一昔前であれば、事業サイド(収益部門)からの依頼があって、初めて仕事が生まれる部門として、認知されていました。
現在は、自ら最適な組織図を考え、経営に相談する人事も多い一方で、相談があってから動き出す人事もまだ多いのが実情です。しかし、本当に強い組織を作るには、会社の全体を見渡せる人事が率先して行動を起こさなければ、よい組織づくりは難しいでしょう。
人事ならではの利点
- 入退社を的確に把握している(どこにどんなタレントが所属しているか把握できている)
- 上層部から現場社員まで、いろんなレイヤーの情報や価値観が耳に入ってくる。
こういった点が人事の強みです。
経営層は当然会社の出来事を把握しているものですが、突然大量離職が始まったり、知らないところで大きな損失を生み出していたりと、意外にも現場の情報のキャッチアップは遅れてしまいがちです。
現場の皆さんは当然、実務が忙しいですから、いちいち自分の仕事に直接関係のない会社の方針は耳に入ってきても、そのためになにか行動を起こす機会は少ないのです。

結果的に、いかに人事が情報感度が高く、戦略を策定できるかは非常に重要になってきます。
また、いろんな情報が入ってくるということは、それぞれの情報の重要性を精査できる能力も求められます。
- 噂話程度であれば戦略には反映させない。
- 事実確認が必要なものは本人へのヒアリングをすぐに行う。
- 執り行った人事施策の効果について生の声を聞ける(形式的なアンケート結果で満足しない)
など、適切な判断力も必要になってきます。
人事の目標設定が難しい理由
特にバックオフィスに分類される方々の目標設定は難しいとされています。
収益サイドの目標も本来は難しいのですが、それでも売上〇〇達成、インシデント〇%削減、納期遅延ゼロなど定量的な目標が設定しやすい(想像しやすい)です。
反面、人事はこのような目標設定が難しいです。
評価に至っては、売り上げを作る人たちの評価は加点式、バックオフィスの評価は減点式。などとも言われます。
売り上げを作る人たちは積み上げてくるので加点は当然イメージがつきますが、例えば、労務や経理などの基本根底業務は『できて当たり前』が求められることが多く、例えば給与の計算や振込、出納帳や管理会計表などの管理はできて当然と評価されるため、ミスが起こるたびに減点されて行くとなりやすいのです。
このような評価や目標設定がされてしまうと人事としてのやりがいを見出すことが難しそうですね。
また、この評価では良くないと、採用人数を目標設定にする企業もありますがこれはあくまでKGIの前のKPIです。
人事の目標を採用にしようものなら従業員のエンゲージメント、生産性が上がる将来はなかなか訪れないでしょう。
人事のゴールは、従業員が活躍できる環境の構築
人事のゴールは、『従業員が活躍できる環境の構築』にあるべきだと私たちは考えています。
従業員のために必要なこと
従業員が活躍できる環境には、次のような特徴があります。人事には、こうした環境を整え、磨き続けることが求められます。
活躍できる環境には、長く働ける土壌がある
- 適切な評価が行われる
- 挑戦、成長環境がある
- 人間関係が良好
- 失敗やミスを次に活かせる
- ハラスメントをはじめとした従業員間のトラブルが少ない
活躍できる環境は、離職する理由も少ない
- 必要な離職と不必要な離職が適切に判断され職場環境の改善に役立っている
- 社長や、上位役職者に当たる人から定期的なメッセージの発信が行われている。
- 社内情報は透明性がある。(発信される内容と発信されない内容の線引きが確立されている)
- 採用の定義が細かく設定されている
- 労務管理の煩雑さが現場社員に及ぼす影響が少ない。
従業員だけではなく、経営が従業員を信頼できる環境も重要
- 経営が労力を割かずに現場の状況を適切に把握できる
- 業務管理や統制のルールが管理職に伝達されている
- 経営方針に基づいた適切な能力を従業員が有している
まとめ
現代の人事の仕事の役割は多様化しています。そのため、次のことが求められています。
- 人事の役割を理解すること
- 人事の特徴や利点を活用すること
- 社内に求められる人事としての活動をすること
企業の成長に寄与する人事を目指してください。
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Editor’s Note
本記事は WONDERFUL GROWTH 編集部が、現場の人事・経営者の方々への取材と 自社支援データを元に作成しています。
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