こんにちは。WONDERFUL GROWTH編集部です。来期、来年度の採用計画を検討している企業や、なかなか採用の実例、成果を作れていない企業人事の皆様に向けて、大手企業と中小企業のそれぞれで実績を作ってきた弊社が得意とする採用手法のなかの「採用計画の立て方」についてご紹介をしていきます。まずは採用を知る前に人事としてのスタンスも確認しておきましょう。特に新任の採用担当者の方には以下の記事をチェックしてもらうことをオススメします!採用に向けてのアクションの中で、何よりも採用計画を立てておくことはかなり重要です。コンテンツ・採用計画とは?・採用人数は前期の売上から考える・一人あたりの売上は交渉の材料になる・「今後、人材採用はより困難になる」・年間の採用人数を決めるために必要な経営計画の売上目標をヒアリングしましょう・売上計画がない場合・必要な人数が決まったら?・さいごに採用計画とは?採用計画とは、年間を通じて自社で何名の採用を行っていくかの指標になります。採用は場合によっては中長期化することも考えられるために、いつまでにどれくらいの人数が現場に必要になるのかを把握しながら採用予算や選考戦略を組む場合に必要になるものです。今回は採用計画の中でも、採用人数の算出に焦点をあててご紹介していきます。・採用人数は前期の売上から考える採用計画は売上の計画、PLなどに似ています。採用計画を立てる際の目標人数の決め方はさまざまですが、一人当たりの売上推移と比較して打ち出すことが自社の背の丈にあっており最も正確です。例えば、年間の売り上げが20億だとします。従業員人数が80人だったとします。この売り上げ創出を今年度の在籍従業員人数で割るだけです。この例の場合は2500万円の売り上げを1人あたりが立てるのに貢献しているという計算です。ここで大事なのは営業利益や経常利益ではなく、売上に要点を置いていることです。利益を主軸に考えることも問題が必ずあるわけではないのですが、売り上げは安定して向上していく目標にあるのに対して、利益は年次ごとの投資内容(設備やITツールなど)によって変動しがちです。売り上げ計画(実績ではありません)はぶれにくいが、利益計画は売り替えに比べて、年度によってぶれやすいということです。(管理会計の方法も変更される可能性が高いので、そこまで見越して売上で計画が立てられると望ましいでしょう)・一人あたりの売上は交渉の材料になるここで出てきた2500万という一人当たりの計算ですが、できれば5ヵ年分くらいを目安に計算をできると望ましいです。なぜかというと、採用計画は一人で決めて実行できるものでは無いため、周囲に相談・進言・納得してもらうときには過去の人材の推移が非常に重要になってきます。一人当たりの売上額が1年前は2500万2年前は3000万3年前は1200万4年前は800万5年前は1500万だったとします。この時、平均値を取りがちですが、大事なのは直近一年間の売上額を超えた年があったかどうかです。これから作る採用計画は直近一年間の一人当たりの売上額である2500万を基準にするのですが、その基準とする年は再現可能なのかどうかということです。これが1年前は2500万2年前は1000万3年前は900万4年前は800万5年前は1500万となると、去年が最も利益が高い≒生産性が高い状態にあったことが考えられます。この結果から、現場で求められる従業員比率よりも低めの採用計画になる可能性が高いですが、人がいればいるだけ売上があげられるという先行投資方の人材採用で「今年は100人やろう!」などという明らかな大きな目標がない限りはこの計画の建て方で周囲を納得させることが一番です。「今後、人材採用はより困難になる」採用計画がない企業の方針なども何度も耳にしてきたことがありますが、そのような場合に「採用は採れるだけ採っておこう」「いつ現場で必要になる分からないから声があったタイミングで採用しよう」「いい人材だったから急ぎのポジションではないけど採用しよう」「とりあえずオープンポジションで採用しよう」こういった形で、うまくいくケースもありますが、再現性が低いためおすすめはしません。また、オープンポジションなどは例外的ですし、採れるだけ採ろうという考え方も戦略が組めないため、競合したときに人材確保が難しくなります。なにより「今後、人材採用はより困難になる」これは明白です。そうなったときに、適切な計画があって、毎年安定して採用を実現するスキルを人事に係る方が保有することは必須条件になってきます。年間の採用人数を決めるために必要な経営計画の売上目標をヒアリングしましょうここからは実際に人事だけではなく、経営や事業サイドの方々からも情報を得ながら来期の採用人数の計画を考えます。先程の例では一人あたりの前期の売上が2500万ということで算出をしましたが、実際には採用人数を算出するための重要な数字が把握できていません。それは「経営計画上の売上予定」です。売上予定金額が明確であればそこから従業員が何人いればいいかのギャップを埋めるだけで済むので簡単です。例えば、今期は売上予定金額を昨対110%でやる!と銘打たれたとき、20億の110%なので、22億、必要な従業員は88人ですから、従業員の補填は現在の80名から考えて8名の増員が必要と考えられるわけです。このとき注意が必要なのは、退職者の比率も考慮するということです。退職はできれば出てほしくないのですが、よりキャリアの選択肢が増えた昨今免れない現象です。この推移も踏まえて最終的に増員計画を打ち出しましょう。これが部門ごとに割り振られていれば、同じ計算方法で細分化して、具体的に算出できます。売上計画がない場合事業部や企業によっては明確な売上計画を用意していないこともあります。実際に私もそういったどんぶり勘定の状態も経験してきました。どんぶり勘定であれば必達目標は無いので、楽な側面もありますし、明確にないからこそずっと不安を抱えたままのこともあります。これは今だからできることで、今後採用がより難しくなればいずれ通用しなくなる環境といえます。計画がない企業に比べ、計画がある企業ではその達成のためにいい意味でストレスを抱えながら行動しています。競合する相手が計画を持っているだけで、採用で勝てないリスクに晒されているということです。もし売上計画が無いのであれば、採用をうまく行うために打診する必要があります。経営に抗議するわけではありません。自分たちが任されている採用を成功させるためです。売上計画は当然、採用計画を立てることより難しいですし、多くの情報を必要とします。ですが、まずはなんでも仮説をおいてもらうことです。営業利益成長率の中央値(目安)は10.8%程度とされていますし、業界別のCAGR(年平均成長率)のデータなどもいろんな情報が開示されていますのでこれらを参考にするのは望ましいと考えられます。これらの情報や過去の実績をもとに「今年は売上いくらを目指そう!」という仮でもいいので共通認識を作ってもらいましょう。※余談ですが、くれぐれも現実的な数字にしてもらうようにしてください。必要な人数が決まったら?人数が決まったら、以下のような手順で進めていきます。・採用のペルソナ、ポジションを明確にする・採用の4ヶ月前から動く・市場の採用予算を抑えて媒体を選定する・求職者が回遊できるコンテンツをたくさん準備する・現場を巻き込んだエンプロイヤーブランディング・採用グリップには時間を割かないこのようなことへの取り組みが必要になってきます。(これらのコンテンツも執筆予定です)さいごに採用計画の重要性とその具体的な手法についてご紹介してきました。採用計画はバックオフィスは立てられない。などいわれることもありますが、「社員全員がすべての仕事に直接的、間接的に関わっている。」という意識は人事をやっていく中で色々な仕事を楽にしてくれます。今後の採用ハードルがより高まることも把握いただけたと思います。辞めることを前提とした採用では今までのような人材の補填は難しくなり、現業に影響を及ぼすリスクが高まります。良い人材を長く定着させ、どのような業種分野であろうと一人あたりの生産性、利益率の高い事業基盤を構築しておくに越したことはありません。もう採用計画無しや例年通りで。といった考えなしの採用では企業が生き残っていくことは難しくなります。これらを踏まえて採用計画を立ててみましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。WONDERFUL GROWTH へのお問い合わせはこちらから。