カークパトリックモデルとは、アメリカの教育学者であるドナルド・カークパトリック氏が提唱した、研修の効果を4つのレベルで評価するモデルです。 研修の成果を「反応」「学習」「行動」「結果」という4つの段階に分けて測定し、それぞれの段階における成果を見える化することで、研修の有効性を多角的に評価することができます。カークパトリックモデルの4つのレベル反応(Reaction)研修に対する受講者の満足度や、研修内容への理解度を測ります。アンケート調査や、質疑応答の活発さなどを指標に評価します。学習(Learning)研修を通じて受講者がどれだけ知識やスキルを習得したかを測ります。テストやロールプレイングなどの評価方法を用います。行動(Behavior)研修で学んだことを、実際の業務にどれだけ活かしているかを測ります。上司や同僚からのフィードバック、業務データの分析などを参考にします。結果(Results)研修が組織全体の目標達成にどれだけ貢献したかを測ります。生産性向上、品質向上、顧客満足度向上などの指標を用います。カークパトリックモデルのメリット研修効果の見える化: 研修の効果を客観的に評価し、改善点を見つけることができます。多角的な評価: 4つのレベルで評価することで、研修の様々な側面を把握できます。ROIの算出: 結果レベルでの評価により、研修のROIを算出することができます。PDCAサイクルの確立: 評価結果に基づいて、研修プログラムを改善し、PDCAサイクルを回すことができます。カークパトリックモデルの活用事例新入社員研修: 研修後のOJTにおける行動変容を評価することで、研修の効果を確認できます。マネジメント研修: 部下の育成や目標達成への貢献度を評価することで、研修の成果を測れます。専門スキル研修: 業務での成果や顧客からの評価を指標に、研修の効果を検証できます。まとめカークパトリックモデルは、研修の効果を多角的に評価し、より良い人材育成へと繋げるための強力なツールです。 人事担当者は、このモデルを参考に、自社の研修プログラムの質を高めていきましょう。