職務経歴書とは?職務経歴書とは、これまでに経験してきた仕事の内容や成果、役割、スキルなどを時系列または職種ごとに整理して記載する文書のことを指します。主に中途採用や転職活動の際に提出する書類で、履歴書と並んで重要な応募書類の一つです。履歴書が氏名・学歴・資格などの基本情報を記す「プロフィールシート」であるのに対し、職務経歴書はより詳細に仕事の実績・能力・強みを伝えるアピール資料として使われます。人事担当者や採用担当者が応募者の「即戦力性」や「自社とのマッチ度」を判断する重要な資料となります。よく使われるシーン転職・中途採用の応募時 求人への応募時に履歴書と一緒に提出します。職務経歴書が内容の要となるため、書き方によって選考通過率が大きく変わります。人材紹介会社との面談時 キャリアアドバイザーが求人を提案する際の判断材料として活用されます。社内異動・昇進審査の際 キャリア形成や実績アピールのために職務経歴書の提出が求められることもあります。職務経歴書に記載する主な項目職務要約 これまでの職歴を簡潔にまとめた概要(3〜5行程度)職歴詳細 各社での勤務期間、担当業務、役職、成果などを具体的に記載スキル・資格 業務で活用してきた技術や知識、保有資格など自己PR・強み 成果や経験をもとに自分の強みをアピールするパート志望動機(任意) 応募先企業に合わせて記載することもあります職務経歴書の代表的な書き方形式形式特徴編年体形式時系列で職歴を記述。業界未経験やキャリアに一貫性がある人向け。逆編年体形式最新の職歴から記載。直近の経験を重視したい場合に有効。キャリア形式(機能型)業務の種類やスキル別にまとめる。職務内容が多岐にわたる人向け。複合型(ミックス形式)時系列とスキルの両方をバランスよく記載。汎用性が高い。採用担当者が職務経歴書でチェックするポイントどのような業務を、どの程度の規模・責任で行ってきたか数字や成果を用いた客観的な実績の記載があるか自社の業務や価値観との親和性があるかロジカルで読みやすく整理された文章になっているか転職理由やキャリアの方向性が明確であるか職務経歴書を作成するうえでの注意点定型文ではなく、自分の経験に即して具体的に書くこと箇条書きを活用して、読みやすく簡潔にまとめること応募先企業ごとに内容をカスタマイズすること誤字脱字・形式の乱れに注意し、ビジネスマナーを守ること成果やエピソードには数値や実績を含めて説得力を高めることまとめ職務経歴書は、転職活動において「自分を売り込むための営業資料」とも言える重要な書類です。採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうには、自分の強みや成果をわかりやすく、説得力のある形で表現することが必要です。人事担当者としては、応募書類の質を正確に見極める目を養うと同時に、自社の求める人物像に合致する人材を見つけるための基準として職務経歴書を活用することが求められます。