株式会社アシスト様の育成論カイシャの育成論について————最初に、現在人材育成についてどのようなお取り組みをされているのかを教えてください。当社は今まではあまり人材育成に対して力を入れて取り組む機会は多くなかったように思います。しかし、数年前から外部の顧問の方に参入してもらい、人材育成に対しても意見をもらうようになりました。顧問の方には、週1,2回程度当社に足を運んでいただき、育成面だけでなく新規事業案や作業コスト面についてもアドバイスをいただく時間を設けています。人材育成という領域だけに留まらず、幅広い領域において外部の方からのお話をお伺いする機会はここ数年で増えてきていますね。————外部顧問の方に参入していただくようになったきっかけなどはありますか。主に新規事業を当社としても今後取り組んで進めていこうとしている中で、新たな分野に強い方を顧問として招いたのがきっかけですね。顧問の方に新たな知識を教えていただき、それを社員が吸収していくことで、新たな事業を進めていく際の助けになるのではという考えのもと始まった取り組みとなっています。————実際に貴社の中ですでに新規事業として取り組まれているものや、動き出しているものがあればお伺いしたいです。いくつかありますね。そのうちの1つ、3年前にリリースしたものになるのですがBlu-ray&DVDのディスクを1枚からワンストップで製造できるサービスとして、「Assist DOD(ディスク・オン・デマンド)」を立ち上げました。このサービスも外部顧問の方に様々な意見をいただき、実現したサービスの1つとなっています。————今後社内で人材育成や研修を行っていく機会や、育成していこうという声が上がったりはしていますか。今後、人材育成に関してはしっかりと取り組んでいく必要性を強く感じていますし、進めていく考えでおります。当社は中途採用で入社する方が多く、前職のやり方やルールをそのまま当社でも活かしてそれぞれのルールで業務を行っているという部分があります。そのため、新たに入社した社員に教える研修制度は簡単なものしかなく、社内でルールが統一化されていないというのが今までの課題でした。ですので、現在は各部署でチェックシートを導入して作業の標準化をはかりながら個々でバラつきが出ないようにしつつ、新たに入社した方でもそのチェックシートを見ることで作業が進められる体制作りに励んでいます。また新たな動きとして、今後資格手当を導入するという話が上がっており、会社が推奨している資格をとった際にお祝い金をもらえるという制度の導入は今後も提案を続けていきたいと考えていますし、実現させたい制度の1つですね。理念について————貴社の理念や価値観、考え方、企業文化といった点についてもお伺いしたいです。当社は「社会を豊かにする手助けを」をスローガンに、「顧客の満足度」や「信用」「信頼」といった部分を大切にしています。お客様に満足していただくことが出来て初めてお金を頂けると思っていますし、それが最終的には社員に対しての還元にも繋がっていくと思います。ですので、弊社の社員も常に「顧客の満足度」というものを日々の業務の中で大切にしながら、「強みは伸ばしあい、弱みは補い合う」意識を持ってそれぞれの役割を全うしています。また、よく社員同士が集まって話す際に、「圧倒的な当事者意識を持って働いていこう」という声も上がりますね。そして、普段から意識はしているものの、理念というのは根付くのに時間がかかるものだなと。毎月実施している月次会議の中でも代表が理念や考えを発信してくれているのですが、まだまだ十分浸透しているとは言えないと感じています。そのため、今回この「SHARE with カイシャの育成論」といったメディアを通じて社員の皆に理念や目的を再確認し、より理解してもらうきっかけの1つになればいいなと思っています。社員の皆様について————社員の皆様についてもお伺いしたいのですが、現在社内で活躍されている社員の方はどのような業務を担当しているのでしょうか。当社では映像事業をメインに行っており、活躍している社員は先ほどお話しした、Blu-rayやDVDのパッケージ化の業務や映画パッケージ作業の案件、配信用素材の編集や書き出し案件といった業務を中心に担っています。当社では、エンジニアが多く在籍しています。エンジニア関係の業務を全てできる社員は非常に社内で活躍している方が多く、事業を引っ張ってくれている存在ですね。————ありがとうございます。エンジニア職として活躍されている方々の共通点についてもお伺いしたいです。エンジニアとして活躍している人達の共通点としては、既存のやり方を疑い、今以上に作業効率を向上させることはできないかを常に考えている点かなと。新たなツールを導入・検証するなど、現状維持でとどまらず改善を繰り返しそれを実践に移していける方が多い印象です。新しいツールなども実際に使ってみた結果、良い部分は社内で取り入れるなど、取捨選択の判断にも長けていると感じます。成長することに対して貪欲で、喜びを感じることができる人は自発的にアクションを起こしていけるため、成長のスピードも速いですね。事業内容について————ここまでのお話の中でも事業について触れていましたが、改めて貴社の主力事業についてお伺いしたいです。当社は元々機械工具や設備等の販売からスタートした会社になります。そこから、台湾への光ディスクの製造機販売を経て、映像業界に参入いたしました。現在は映像編集や、DVD・Blu-rayのオーサリング、劇場用、放送・配信用などの様々なパッケージメディアをワンストップで提供をしています。当社の映像事業では、「オーサリング」というものを軸にBlu-rayやDVDに関する業務を中心に行っています。「オーサリング」とは映像データや音声データ、写真データなどを組み合わせて「メディア」を制作することです。DVDやBlu-rayディスクをプレイヤーに入れると本編映像が流れて、再生が終わったらメニューに戻る、などの工程は全てプログラムして制御してるんです。数年前から新たな商材として、映画のデータ素材をパッケージ化して映画館に納品する「DCP(デジタル・シネマ・パッケージ)」や、放送局の作品を放送用に編集・作業して納品するなどの業務も進めています。そのため、オーサリングとDCP、そして放送・配信用素材作成の3つが当社の映像事業の軸となります。————ありがとうございます。事業におけるやりがいについても教えていただきたいです。お客様から「これは実現するの難しいよね」と言われた難易度の高いものを解決した際に喜びとやりがいを感じるという社員が多いです。先ほどもお話ししたように、当社にはエンジニアが多いということもあり、やりがいを感じる瞬間も技術面で感じる人が多いですね。未来のビジョンについて————ここまでお話をお伺いしてきましたが、土屋様が今後社内で改善していきたいと感じていることはありますか。まず社内においては理念の浸透を第一に。社外に目を向けると会社の認知拡大に力を入れていきたいです。現在はSNSやメディアを通じて情報を発信していくことに注力しています。これらを通じて、1人でも多くの方々に「株式会社アシスト」を知ってもらうきっかけになればいいなと。また、社内での一体感に関しても、もう少し高めていけるのではと考えています。現在ですと、何か新しいツールや面白そうなものを見つけた際には、社内で導入している「Slack」というチャットツールで雑談用のチャンネルを作り、発信するようにしています。そこからさらに「面白そうだから触ってみよう」や「何人かで集まって試してみよう」といったような、一歩踏み込んだ動きが活発になるといいですね。今後は特定の人物にタスクが集中してしまうのではなく、社内のメンバー全員を巻き込んでいき、アクションを起こしていける環境づくりができたら理想だなと考えています。————現在土屋様が広報としてSNSなどで外部に情報を発信されていますが、今後会社を成長させるためにどのような発信をしていこうと考えていますか。当社の事業である「オーサリング」は非常にニッチな分野ということもあり、オーサリングについて多くの方に認知してもらえるように画像や動画を通じての投稿で認知拡大を図っていきたいですね。また、直近ですと某有名作品のミュージカル版を当社でオーサリングしたのですが、製品化したことをSNSで発信したら非常に多くの反響を頂けて効果を実感できたので、当社で取り扱っている作品については引き続き発信していきたいと思っています。さらに私自身広報として様々な人とお会いしながら、新たな事業のタネになるようなきっかけ作りを進めていきたいと考えています。日々お打ち合わせや情報交換等もさせていただいていますので、今後も活発に動けたらなぁと思います。