✦ Interview · No. 0075

教育・人材業界

株式会社日本デザイン

大坪 拓摩

2026/02/26

◈ Editor’s Note

株式会社日本デザインは「日本を変える側か、それ以外か」を新卒採用で問いかけています。卒業率98%超を誇るWebデザインスクールを運営する同社が目指すのは、単なるスキル習得ではない。「働き方を変える」という壮大なビジョンの実現に迫りました。

カイシャの育成論

──最初に、現在人材育成についてどのようなお取り組みをされているのかを教えてください。

金丸様:
さまざまな制度がある中でも、現在「事業責任者研修」に力を入れています。

大坪様:
この研修は、会社の成長スピードを上げるために、経営者視点を持つ事業責任者を早期に育てることを目的としています。
現在、2ヶ月が経過して毎週実施をしています。 

高橋様:
実施してもらっている内容は、大坪が自ら実施し、セルフマネジメントや収益性に焦点を当てることもありますが、概念、概要を学んでいくフェーズになっています。

──かなり本格的な研修ですね。
受講したメンバーにはどのような変化がありましたか。

金丸様:
人格面はどんどん実践できていますが、能力は壁にぶつかりながらも少しずつ成長していることを実感しています。

高橋様:
自分の現状と、事業責任者として求められる視座とのギャップを認識できることが一番の変化です。
自分の担当領域だけでなく、責任範囲を広げ、会社全体の課題を「自分の責任」として捉え、自ら手を挙げて解決に動くメンバーが増えてきています。

──その他の研修はどんなものがあるのでしょうか。

大坪様:創業時から学ぶ機会というのは提供をし続けてきているので、その時々必要な研修を考えながら実践をしています。
今までの研修も目的から考えるのではなく、実施した効果を見ながら常に改善され続けてきました。 

──社内の育成だけでなく、デザインスクール事業(顧客)も展開されていますね。
こちらについても詳しく教えてください。

高橋様: はい。
元々は社内の社員向けのデザイン研修を実施していたことからはじまります。
世の中のデザインがまだ理想にはたどり着いていないという大坪自身に課題感があったことと、自由なキャリアを支援するためにもデザインスクールをスタートしました。

現在、当社が運営するWebデザインスクールは45日間という短期間で、実践的なスキルを身につけていただけるカリキュラムになっています。

ただ、最短でスキルを身につけるだけでなく、キャリア面とメンタル面のサポートも手厚く行っています。

毎週月曜日に「キャリ活」というセッションを開き、受講生の方が「そのスキルを身につけてどういった人生を送りたいか」を考えたり、お仕事を獲得する方法をお伝えしたりしています。

また、メンタル面では「心の保健室」というチャットグループを設け、校長の久保が受講生一人一人の不安や疑問に直接音声で答えるサポートを行っています。

──その結果、卒業率はどのくらいになっているのでしょうか。

高橋様:
前期は入学生が120名いたのですが、そのうち98%以上がスキルを身につけて卒業しています。

──98%というのは、驚異的な数字ですね。

高橋様:
ありがとうございます。
目標としては全員卒業です。
スキルだけを教えるスクールは多いのですが、当社が大切にしているのは、受講生の方のスタンスやキャリアビジョンです。

「このスキルで何を実現していきたいのか」という根源的な部分を一緒に考えることが、高い卒業率と、その後の世の中のデザイン品質向上につながると考えています。

──今後、事業面で力を入れていこうとしていることはありますか。

高橋様:
卒業後の活動サポートを強化していきたいと考えています。

スキルを身につけた後、実際にお仕事を獲得し、働き方や生き方を変えるところまで伴走したいですね。

そのために、案件獲得の支援や、卒業生コミュニティ「ゼロイチクラブ」での継続的な学習環境の提供などを行い、「日本デザインのスクールなら、デザイナーとして自立できるまで一貫してサポートしてくれる」という明確な価値を作っていきたいと考えています。

──社内の育成文化についても教えてください。
日々の業務の中で、どのような取り組みをされていますか。

高橋様:
当社では「朝礼・昼礼・終礼」を行い、チームメンバーで細かく進捗を確認し合っています。

また、緊急性が高い課題が発生した際は、他の予定を調整してでもすぐにメンバーが集まり、解決策を話し合う文化があります。

──具体的なエピソードがあれば教えてください。

高橋様:
例えば、直近で1,000人規模のイベントを行う予定があるのですが、その集客施策について課題が見つかった際、すぐにメンバーが集まりました。

「失敗した」と嘆くのではなく、残りの数字をどう詰めるか、その場で自分たちで考えて施策を立て、即座に行動に移す。

普段から代表の大坪や久保がそういった姿勢を見せているので、社員にもその意識が浸透しているのだと思います。

──緊急性が高い時に、チームですぐに集まって解決に向けて動けるのは素晴らしいですね。

高橋様:
そうですね。
課題に対する「温度感」を合わせることは非常に重要だと考えています。

みんなで集まって打開策を話し合えるのは当社の強みであり、熱量の高さの表れだと思います。

会社の理念や考え方

──事業の方向性や育成の取り組みから、会社として大切にしている価値観が伝わってきます。
改めて、御社の理念について教えてください。

高橋様:
当社のミッションは「日本人の生き方・働き方をより幸せにし、日本をより良い国にする。」というメッセージでこの言葉にはたくさんの意味が込められています。

当社の事業自体も「生き方・働き方を考える」というテーマを持っていますが、それは私たち自身が「どうなりたいか」を大切にしているからこそです。

単に生活のため、給料のために働くのではなく、「自分の人生の目的を果たすために、日本デザインという環境が合っているか」を常に問いかけています。

そのため、目標設定や人生設計の研修も定期的に行われています。

大坪様:
採用の時から伝えていますが、「何をしたいか」よりも「どうなりたいか」が重要です。

そのため、目標設定や人生設計の研修を年に複数回行い、目先の数字だけでなく、自分の人生の目的と仕事の目的をしっかりと結びつける機会を設けています。

──組織の雰囲気についても教えてください。

高橋様:
家族よりも長い時間を共にする仲間ですので、深い関係性を築くことを意識しています。
よくオフィスのキッチンで料理をして一緒にご飯を食べたりもします。

苦手なメンバーがいても避けるのではなく、その苦手意識に向き合うことも「人としての課題」として捉え、成長の機会にしています。

よく社内では、この仲間以上に深い関係性を漫画の『ONE PIECE』に例えることも多いですね。

それぞれ個人の夢や目的は違うけれど、同じ船に乗って、仲間以上の絆で結ばれている。
そんな関係性を目指しています。

活躍する社員について

──社内で活躍している社員の方には、どのような共通点がありますか。

金丸様:
共通しているのは、「会社が好きな人が多い」という点ですね。

単にお金を稼ぎに来ているのではなく、会社の理念に共感し、会社が好きだからこそ頑張れるのだと思います。

また、目先の名声や利益ではなく、長期的な視点で「日本を良くしていく」という理念に向かっている人が、結果的に活躍しています。

──それはもともと備え持っているものなのでしょうか、それとも育てられているものなのでしょうか。

金丸様:
入社後に育てられる部分が大きいと思います。
私自身、新卒の選考時に大坪の話を聞いて、「自分はまだまだだったんだ」と思いました。

新しい価値観に触れ、ここでなら圧倒的に成長できそうだと感じたことが、入社の決め手でした。

高橋様:
私も就活時に大坪の話を聞いて価値観が壊れるような経験をしました。
他の会社がゴールとしている場所すら、大坪にとっては単なる「通過点」だったからです。

「日本を変える」という、想像もつかないような世界を見せてくれるこの船に乗れば、自分の人生も予想以上のものになる。
そう感じて入社を決めました。

未来への取り組み・今後の展望

──今後、事業を拡大していく予定はありますか。

大坪様:
デザインスクールの次は、動画、ライティング、マーケティング、整体など、さまざまな分野のスクールを展開していく予定です。

それらをすべて日本デザインが運営・指導する教育プラットフォームとして確立することが目標です。

やりたいことは尽きません。
どれ一つ取っても一生かかりそうな目標ですが、スピード感を持って進めていきたいですね。

──今後、組織や会社としてどういうことに挑戦していきたいとお考えですか。

大坪様:
直近では、主力であるWebデザインスクールの受講生数を月間500名に拡大することです。

もちろんそれだけに時間を割くわけではなく、新しい関連会社の設立や出版など、同時並行で多くのプロジェクトを進めています。

最終的なゴールというのは特にないですね。

30年後、私が70歳になる頃までには、会社のミッションである「日本をより良い国にする」ことに大きく貢献した会社でありたいと思っています。

──最後に、社員の皆さんへのメッセージをお願いします。

大坪様:
当社で働くというのは他の会社で働くのと価値も面白さも重みも違うと思うので、30年後、もし当社が本当に日本を変えていたとしたら、その時に「自分はここに貢献した」「これは自分たちの成果だ」と、子供や孫に自慢できるような仕事をしてほしいですね。

新卒採用でもよく言っています。

「日本を変える側か、それ以外か。
変える側に来たければ来てください」と。

かつて私が大きな組織にいた時は、巨大な歯車を動かしている感覚がありましたが、それでは「日本を変えた」と胸を張って言えません。

日本デザインでは、一人一人が「自分がやった」と言えるような活躍をしてくれることを願っています。

✺ Interviewees

お話を伺った方

  • 大坪 拓摩

    2013年2月18日日本デザイン創業 代表取締役社長

✺ Get Interviewed

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