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優秀な人材が去る理由と、「認める技術」で定着を高める方法

「また優秀な社員が辞めてしまった…」そんな悩みを抱えていませんか?厚生労働省の令和5年雇用動向調査によると、日本の離職率は14.2%と高止まりしており、特に入社3年以内の離職率は32.3%に達しています。

公開日
2025/08/08
更新日
2025/08/08
読了時間
6
著者
WONDERFUL GROWTH 編集部
承認離職防止モチベーション

こんにちは。WONDERFUL GROWTH編集部です。

「また優秀な社員が辞めてしまった…」そんな悩みを抱えていませんか?厚生労働省の令和5年雇用動向調査によると、日本の離職率は14.2%と高止まりしており、特に入社3年以内の離職率は32.3%に達しています。多くの経営者や人事担当者が「給与や待遇を改善しているのに、なぜ離職が減らないのか」と頭を悩ませているのではないでしょうか。

実は、離職の根本原因の多くは「承認欲求の不満足」にあります。人間の基本的欲求である承認欲求が職場で満たされないことで、社員は「この会社では自分の価値が認められない」と感じ、転職を検討するのです。しかし、適切な「認める技術」を身につければ、この問題は解決可能です。

本記事では、脳科学と行動心理学の知見を基に、離職を防ぐ承認コミュニケーションの具体的手法をご紹介します。

承認欲求が離職に与える深刻な影響

脳科学が証明する承認の重要性

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の神経科学者マシュー・リーバーマン教授の研究によると、社会的な痛み(拒絶や無視)を感じる際、脳内では物理的な痛みと同じ領域が活性化することが判明しています。つまり、職場で承認されないことは、脳にとって「痛み」として認識されるのです。

この「社会的な痛み」が継続すると、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加し、以下のような悪循環が生まれます:

  1. 集中力・判断力の低下:慢性的なストレスにより前頭前野の機能が低下
  2. 創造性の阻害:不安や緊張により新しいアイデアを生み出す能力が制限
  3. 職場への愛着度低下:組織への帰属意識が薄れ、離職意向が高まる

承認欲求の2つのタイプとその特徴

心理学者アブラハム・マズローの欲求階層説を発展させた現代の研究では、承認欲求を以下の2つに分類しています:

①外的承認欲求(他者承認)

  • 他者からの評価や賞賛を求める欲求
  • 「褒められたい」「認められたい」という気持ち
  • 満たされやすいが、継続的な供給が必要

②内的承認欲求(自己承認)

  • 自分自身の価値や成長を実感したい欲求
  • 「成長している」「貢献できている」という実感
  • より深い満足感をもたらし、持続性が高い

効果的な人材マネジメントには、この両方のバランスが重要です。

離職を防ぐ「認める技術」の実践ステップ

STEP1:承認の基盤作り(週1回、30分の投資から)

具体的な実施方法

毎週金曜日の30分を「承認タイム」として確保し、以下の3つの観点から部下の行動を振り返ります:

  1. 存在承認:その人がいることの価値を認める
    • 例:「〇〇さんがいてくれるおかげで、チームの雰囲気が明るいです」
  2. 過程承認:結果だけでなく、取り組む姿勢やプロセスを認める
    • 例:「今回のプロジェクトで、丁寧にリサーチを重ねている姿勢が素晴らしいですね」
  3. 成果承認:具体的な成果や結果を認める
    • 例:「今月の売上目標を達成できたのは、〇〇さんの粘り強い営業活動のおかげです」

科学的根拠 神経科学の研究では、承認を受けた際に分泌されるドーパミンが学習意欲と記憶の定着を促進することが証明されています。定期的な承認により、ポジティブな行動パターンが強化されるのです。

STEP2:個別最適化された承認戦略の構築

承認スタイル診断の実施

部下一人ひとりの承認スタイルを把握するため、以下の簡単な質問を行います:

  • 「どんな時に最もやりがいを感じますか?」
  • 「過去に最も嬉しかった上司からの言葉は何ですか?」
  • 「チーム内での自分の役割をどう捉えていますか?」

この回答を基に、個人に最適化された承認アプローチを設計します。

承認パターンの例

  • 達成志向型:具体的な数字や成果を交えた承認
  • 協調志向型:チームや周囲への貢献を讃える承認
  • 成長志向型:スキルアップや学習成果に焦点を当てた承認
  • 安定志向型:継続的な努力や責任感を評価する承認

STEP3:日常的な承認コミュニケーションの仕組み化

「3:1ルール」の導入

心理学者ジョン・ゴットマンの研究によると、良好な人間関係を維持するには、ポジティブなやり取りがネガティブなやり取りの3倍以上必要とされています。これを職場に応用し、以下の仕組みを構築します:

週次実施項目

  1. 月曜日:週間目標設定時の承認
    • 前週の成果を具体的に承認してから今週の目標を設定
  2. 水曜日:中間フォロー時の承認
    • 進捗確認と合わせて、取り組み姿勢を承認
  3. 金曜日:週間振り返り時の承認
    • 成果と成長を多面的に承認

即時承認の習慣化 良い行動を見つけたら、24時間以内に承認することで、行動と報酬の関連性を脳に定着させます。

STEP4:組織全体での承認文化の醸成

ピアフィードバックシステムの導入

上司からの承認だけでなく、同僚同士の相互承認を促進する仕組みを構築します:

  1. 月次感謝カードの実施
    • 月1回、お互いの貢献に感謝を表すカードを交換
    • 全社で共有し、承認の見える化を実現
  2. チーム承認ミーティング
    • 週次ミーティングの最後10分で、メンバー同士の承認タイムを設ける
  3. 成功事例の社内共有
    • 四半期ごとに承認によって成長した事例を社内で発表

承認コミュニケーション導入の効果測定

定量的な効果指標

承認コミュニケーション施策の効果を以下の指標で測定します:

短期指標(3ヶ月以内)

  • 離職率の変化
  • 従業員エンゲージメントスコア
  • 1on1ミーティングの満足度

中長期指標(6ヶ月~1年)

  • 昇進・昇格希望者数の増加
  • 社内紹介採用数の増加
  • 顧客満足度スコアの向上

継続的改善のための振り返り

月次振り返り項目

  1. 承認の頻度と質は適切だったか
  2. 個人の承認スタイルに合致していたか
  3. 組織全体の承認文化は向上しているか

このデータを基に、承認アプローチの継続的な改善を図ります。

承認コミュニケーション成功のための3つの重要ポイント

1. 共通認識の醸成

組織全体で「承認の重要性」について共通認識を持つことが成功の鍵です。管理職向けの承認研修を実施し、全社的な取り組みとして位置づけます。

2. 内発的動機づけとの連動

単なる外的な承認だけでなく、社員の内発的動機(やりがい、成長実感、貢献感)と結びつけることで、持続的な効果を生み出します。

3. システム化と習慣化

属人的な取り組みではなく、組織の仕組みとして承認コミュニケーションを定着させることで、管理職の異動や新人教育においても一貫性を保てます。

まとめ:承認が生み出す組織変革

承認コミュニケーションは単なる「褒める」技術ではありません。人間の基本的欲求に基づいた科学的なマネジメント手法であり、適切に実施することで以下の組織変革を実現できます:

  • 離職率の大幅削減:承認欲求の満足により定着率が向上
  • エンゲージメントの向上:内発的動機の向上により生産性が向上
  • 組織文化の改善:相互承認により協働性の高い職場環境を構築
  • 人材採用力の強化:社員の満足度向上により紹介採用が増加

重要なのは、まず週1回30分の「承認タイム」から始めることです。小さな一歩から始めて、徐々に組織全体に浸透させていくことで、確実な成果を得ることができます。

あなたの組織でも、科学的根拠に基づいた承認コミュニケーションを導入し、人材定着と組織成長を同時に実現しませんか?

当社では、承認コミュニケーションをはじめとする人材育成の専門研修を提供しております。組織の課題に合わせたカスタマイズ研修で、確実な成果創出をサポートいたします。

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本記事は WONDERFUL GROWTH 編集部が、現場の人事・経営者の方々への取材と 自社支援データを元に作成しています。
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