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図式評定尺度法

Reading ズシキヒョウテイシャクドホウEnglish Graphic Rating Scale

図式評定尺度法とは、評価項目ごとに「非常に優れている」から「改善が必要」までの段階を目盛りやスケールとして図式化し、評価者がその尺度上のどこに該当するかを判断して評価する手法のことです。

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はじめに

人事評価を実施しようとしても、評価項目ごとにどう点数をつければよいのか基準があいまいで、評価者によって判断がばらついてしまう。そんな悩みを抱える企業は少なくありません。人事評価の手法の中でも、最も基本的で導入しやすいものの一つとされているのが「図式評定尺度法」です。この記事では、図式評定尺度法の意味と仕組み、活用のポイントについて解説します。

図式評定尺度法とは?

図式評定尺度法とは、評価項目ごとに「非常に優れている」から「改善が必要」までの段階を目盛りやスケールとして図式化し、評価者がその尺度上のどこに該当するかを判断して評価する手法のことです。英語では「Graphic Rating Scale」と呼ばれます。

具体的には、「業務知識」「協調性」「達成意欲」といった評価項目を横並びに設定し、それぞれの項目について5段階や7段階のスケール上にチェックを入れる形式が一般的です。数値や記号を尺度上に配置するだけで評価が完了するため、作成・運用の手間が少なく、評価者の負担が比較的軽い手法として知られています。

人事評価の手法としては歴史が古く、序列法(複数の対象者を単純に順位づけする手法)と並んで、評価制度の基礎的な手法の一つに位置づけられています。

よく使われるシーン

図式評定尺度法は、次のような場面で用いられます。

まず、中小企業やスタートアップなど、評価制度を新たに導入する段階の組織で、比較的簡易に運用できる手法として選ばれることが多くあります。また、多数の従業員を対象に定型的な評価を効率よく実施したい場合、評価項目とスケールをフォーマット化しておくことで、評価にかかる時間を短縮する目的でも活用されます。

さらに、複数の評価項目を横断的に見たいとき、レーダーチャートのような形で結果を可視化しやすいという特徴を活かし、従業員自身へのフィードバック資料として使われる場面もあります。

図式評定尺度法を理解することの重要性

図式評定尺度法という手法を理解しておくことには、複数の意義があります。

第一に、評価制度の設計における最も基本的な選択肢の一つであり、他の評価手法(BARS=行動基準評定尺度や、序列法、強制分布法など)と比較検討する際の基準点になります。第二に、運用のしやすさとコストの低さという長所を理解することで、自社の組織規模や評価の目的に合った手法選びができるようになります。第三に、この手法が抱える限界(評価者による解釈のばらつき、中央傾向やハロー効果といった評価エラーが生じやすいこと)を理解しておくことで、運用上の工夫につなげられます。

図式評定尺度法は、評価基準の説明文(アンカー)が抽象的だと評価者ごとの解釈のずれが大きくなりやすいという課題を持っています。このため、各段階に具体的な行動例を添えるなど、他の手法の要素を取り入れて改良する企業も見られます。

実務で活かすためのチェックポイント

  • 評価項目ごとのスケールの各段階に、できる限り具体的な判断基準や行動例を添える。
  • 評価者研修を実施し、中央傾向(無難に真ん中をつけがちな傾向)やハロー効果への注意を促す。
  • 評価項目数を絞り込み、業務内容や職種の実態に即した項目設計にする。
  • 定期的に評価結果の分布を確認し、評価者間で著しい偏りがないかを点検する。
  • 組織の成長段階に応じて、より精緻な評価手法への移行も選択肢として検討する。

よくある質問(FAQ)

Q. 図式評定尺度法とBARS(行動基準評定尺度)はどう違いますか。

A. 図式評定尺度法は抽象的な尺度に評価者の判断で点数をつける手法であるのに対し、BARSは各評価段階に具体的な行動例を明記する点が異なります。BARSは精緻な分、作成の手間が大きくなります。

Q. 図式評定尺度法にはどのような弱点がありますか。

A. 評価基準の解釈が評価者ごとに異なりやすく、ハロー効果や中央傾向といった評価エラーが起きやすい点が弱点として指摘されています。

Q. どのような企業に向いていますか。

A. 評価制度をこれから整備する企業や、多数の従業員を効率よく評価したい企業に向いているとされています。組織の成熟度に応じて、より精緻な手法と併用・移行する例もあります。

Q. 図式評定尺度法は日本企業でも一般的に使われていますか。

A. 人事考課の基礎的な手法として、業種や規模を問わず広く紹介されており、独自の評価シートに取り入れている企業は少なくありません。

Q. 評価エラーを減らすために、他にどのような工夫がありますか。

A. 評価者を複数配置して結果をすり合わせる、評価結果を根拠となる事実とセットで記録させる、といった運用上の工夫が有効とされています。評価者研修とあわせて実施することで効果が高まります。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

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