⌖ Detail
特定受給資格者とは?対象となる離職理由・給付の違い・事業主が注意する点を解説
最終更新: 2026-10-21 / カテゴリ: 報酬・労務 / 英語表記: Specific Qualified Recipient (Employment Insurance)
はじめに
従業員が退職すると、雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)の手続きのために、離職票の作成が必要になります。このとき離職理由の扱いは、退職者の給付に直結します。この記事では、特定受給資格者の意味と対象になる離職理由、事業主が気をつけたい点を整理します。
特定受給資格者とは?
特定受給資格者とは、倒産や解雇など、会社側の事情で離職した雇用保険の被保険者をいいます。再就職の準備をする時間が十分に取れないまま離職した人を手厚く保護するため、雇用保険の基本手当の受給で、一般の離職者よりも有利に扱われます。
ハローワークの案内では、主な例として、倒産や事業所の廃止、大量の人員整理に伴う離職、事業所の移転で通勤が難しくなった離職、解雇(自己の重大な責めによるものを除く)などが挙げられています。労働条件が契約の内容と大きく違っていた場合、賃金が大幅に未払いだった場合、賃金が大きく下がった場合、長時間の時間外労働やハラスメントがあった場合、会社から退職勧奨を受けた場合なども対象になり得ます。
受給資格の被保険者期間は、原則として離職日以前の2年間に通算12か月以上ですが、特定受給資格者と特定理由離職者は、離職日以前の1年間に通算6か月以上あれば受給できます。特定理由離職者とは、期間満了で契約が更新されなかった人や、病気、妊娠、出産、育児、介護など、やむを得ない理由で離職した人をいいます。
所定給付日数も異なります。一般の離職者が90日から150日であるのに対し、特定受給資格者は年齢と被保険者期間に応じて90日から330日です。また、自己都合の離職には給付制限期間が設けられますが、特定受給資格者には給付制限期間がなく、待期の7日間のみとされています。
特定受給資格者がよく使われるシーン
- 従業員が退職し、離職票を作成する場面
- 事業所の閉鎖や縮小に伴い、人員整理を行う場面
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
— SHARE with カイシャの育成論 編集部