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ステルスマーケティング規制とは?景品表示法にもとづく制度と実務上の注意点を解説
はじめに
企業の採用広報やSNS発信の担当を任された際、インフルエンサーや社員本人による発信の仕方によっては、法律上の問題につながりかねないことをご存じでしょうか。広告であることを隠したまま宣伝を行う、いわゆるステルスマーケティングは、現在は法律による規制の対象となっています。本記事では、ステルスマーケティング規制の内容と、企業として気をつけるべき実務上のポイントを解説します。
ステルスマーケティング規制とは?
ステルスマーケティング規制とは、事業者による広告であるのに、一般消費者がそれと見分けにくい表示を、景品表示法で規制する制度です(消費者庁『令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。』、2026-10-30取得)。この規制は、景品表示法第5条第3号に基づく内閣府告示で定められ、2023年10月1日から施行されています(内閣府告示『一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示』(令和5年内閣府告示第19号)、2026-10-30取得)。広告主から頼まれて発信するアフィリエイターやインフルエンサーは、規制の対象になりません。規制を受けるのは、自社の商品やサービスの表示の内容を決めることに関わった事業者(広告主)です。ただし、広告主とともに商品などを供給しているインフルエンサー等は、規制を受けます(消費者庁『ステルスマーケティングに関するQ&A』、2026-10-30取得)。違反が認められると、消費者庁は措置命令を行い、命令に違反した者は、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処されます(消費者庁『ステルスマーケティングに関するQ&A』、e-Gov法令検索『不当景品類及び不当表示防止法』第46条、2026-10-30取得)。
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ステルスマーケティング規制がよく使われるシーン
採用広報やSNSマーケティングの担当者が、社員やインフルエンサーに発信を依頼する際の注意点を確認する場面で使われます。広報部門やマーケティング部門が、口コミサイトへの投稿依頼や体験談の掲載について社内ルールを検討する場面でも登場します。法務部門やコンプライアンス部門が、社外への発信に関するガイドラインを整備する場面、採用のミッション・ビジョン・バリューを発信する際に、社員の声として紹介するコンテンツの作り方を検討する場面でも意識される考え方です。
ステルスマーケティング規制を理解することの重要性
人事・広報担当者にとってステルスマーケティング規制を理解しておく意義は、採用広報における発信のリスクを事前に把握できる点にあります。社員に自社の魅力を発信してもらう、いわゆる社員インフルエンサー施策や、内定者・入社者の体験談を紹介する企画は多くの企業で行われていますが、企業からの依頼や謝礼の有無を明示しないまま第三者の自然な発信であるかのように見せてしまうと、規制に抵触するおそれがあります。制度の内容を正しく理解しておくことで、安心して採用広報やSNS施策を進められる体制を整えられます。特に人事部門がSNS施策を広報部門やマーケティング部門と共同で進める場合は、部門をまたいで認識をそろえておくことが欠かせません。