⌖ Detail
ブランドアンバサダーとは?インフルエンサー起用との違いを解説
はじめに
企業が自社の商品やサービスを広める手段として、著名人やSNSで影響力を持つ人物を起用する手法が広がっています。そのなかでも、単発の投稿にとどまらず、長期にわたってブランドの価値を体現し伝え続ける存在を「ブランドアンバサダー」と呼びます。本記事では、ブランドアンバサダーの意味と、インフルエンサー起用との違い、実務で押さえておきたい視点を解説します。
ブランドアンバサダーとは?
ブランドアンバサダーとは、企業やブランドの価値観・世界観に共感し、長期的な関係のもとで自身の言葉や行動を通じてブランドの魅力を周囲に伝える人物のことです。英語のbrand ambassador(大使)に由来し、一時的な広告塔ではなく、継続的にブランドを体現する存在として位置づけられる点に特徴があります。起用される人物は著名人に限らず、ブランドを深く愛用する一般の顧客が任命されることもあり、企業からの一方的な発信ではなく、第三者による自然な発信として受け止められやすいことが期待されています。
よく使われるシーン
ブランドアンバサダーという言葉は、次のような場面で使われます。化粧品やアパレルなどの企業が、著名人やクリエイターと複数年にわたる契約を結び、継続的にブランドの世界観を発信してもらう場面。熱心な顧客コミュニティのなかから、商品への愛着が特に強い人物をアンバサダーとして任命し、口コミの発信源としての役割を担ってもらう場面。新商品の発売にあたり、アンバサダーの実体験に基づく発信を通じて、広告とは異なる形で信頼感を醸成する場面。そして採用活動において、自社の社員がアンバサダーとして働きがいや企業文化を発信する場面にも、この考え方が応用されています。
ブランドアンバサダーを理解することの重要性
広告が一方的な発信として受け止められやすくなる一方で、実際に商品を使う人物の言葉には、受け手の信頼を得やすいという特徴があります。ブランドアンバサダーを理解し、短期的な露出効果だけでなく長期的な関係のなかでブランドの価値観を体現してもらう視点を持つことは重要です。広告への抵抗感が強まる環境のなかで、企業が顧客との信頼関係を築くうえで欠かせない意味を持ちます。一方で、起用する人物の言動や価値観がブランドのイメージと食い違えば、かえって信頼を損なうおそれもあるため、起用にあたっての見極めが欠かせません。
実務で活かすためのチェックポイント5項目
- 起用を検討する人物が、商品やサービスへの共感を実際に持っているか、単なる広告契約にとどまっていないか
- 契約期間や発信内容について、双方が納得できる条件をあらかじめ取り決めているか
- アンバサダーの発信が、広告であることを適切に明示し、ステルスマーケティングに該当しない形で運用されているか
- 一般の顧客を起用する場合、選定の基準や任命の過程に公平性があるか
- 起用後の発信内容や反響を継続的に把握し、ブランドイメージとのずれが生じていないか確認しているか
よくある質問(FAQ)
Q1. ブランドアンバサダーとインフルエンサーは何が違いますか。
インフルエンサーは、フォロワー数や影響力を背景に単発または短期の投稿で商品を紹介することが多い一方、ブランドアンバサダーは長期的な関係のもとでブランドの価値観を継続的に体現する点が異なります。両者を組み合わせて起用する企業もあります。
Q2. 一般の顧客をアンバサダーに起用することはできますか。
可能です。むしろ、商品への愛着が強い一般の顧客を起用することで、企業からの発信よりも自然な口コミとして受け止められやすいという利点があります。SNS上での発信を条件に、限定イベントへの招待や商品提供を行う企業も見られます。
Q3. アンバサダーの発信は広告として扱われますか。
対価を伴う発信については、広告であることを明示する必要があります。対価の有無や発信内容によっては、ステルスマーケティング規制の対象となる場合があるため、起用にあたっては社内外の関係者と確認しておくことが望まれます。
Q4. 効果はどのように測定すればよいですか。
売上やウェブサイトへの流入数といった直接的な指標に加え、アンバサダーの発信に対する反応数やブランドに関する言及の増減など、認知や信頼の変化を示す指標もあわせて確認することが有効です。短期間の数値だけで効果を判断せず、中長期的な傾向を見ていく姿勢が求められます。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
ブランドアンバサダーの起用は、マーケティング施策であると同時に、自社のブランド価値観を社内外にどう体現するかという組織づくりの課題でもあります。ブランディングや組織の価値観の浸透に関するお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。https://wonderful-growth.com/contact
関連情報
ブランドアンバサダーへの理解は、インフルエンサーマーケティングやUGC、エンプロイヤーブランディングなど、ブランドの発信にまつわる他の用語とあわせて押さえておくと見通しやすくなります。誰にブランドを語ってもらうかという選定の視点が、施策の効果を大きく左右します。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
— SHARE with カイシャの育成論 編集部