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ケアリーバー(Care Leaver)
はじめに
採用活動やダイバーシティ推進を担当していると、「ヤングケアラー」という言葉には触れる機会が増えてきたものの、似た響きを持つ「ケアリーバー」という言葉には、まだあまり馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。この二つは指す対象が異なり、どちらも就労支援の観点から重要な意味を持っています。この記事では、ケアリーバーの意味と、企業が知っておくべき背景について解説します。
ケアリーバーとは?
ケアリーバーとは、児童養護施設や乳児院、里親家庭など、社会的養護のもとで育った経験を持ち、原則18歳(場合によっては22歳前後まで)で施設等を離れ、自立した生活を始める人のことを指します。英語の「Care Leaver」に由来する言葉です。
ケアリーバーは、多くの場合、進学や就職と同時に、家族からの支援を受けられない状態で自立を求められます。一般的な家庭で育った若者であれば当然に受けられるはずの経済的な援助や、困ったときに相談できる相手が身近にいないまま社会に出るケースが少なくありません。そのため、就職後の職場定着や、生活面での困難への対応が、社会的な課題として認識されています。
なお、「ヤングケアラー」は家族の介護や世話を担う子ども・若者を指す言葉であり、社会的養護の経験を指す「ケアリーバー」とは異なる概念です。両者は言葉の響きが似ているため、混同しないよう注意が必要です。
よく使われるシーン
ケアリーバーという言葉は、次のような場面で使われます。
まず、地方自治体や児童福祉関係の団体が、ケアリーバーへの就労支援や自立支援の取り組みを説明する際に用いられます。また、企業のダイバーシティ推進や社会的責任(CSR)の取り組みの一環として、ケアリーバーの採用や職場定着支援を行う事例を紹介する場面でも使われます。さらに、人的資本経営や採用広報の文脈で、多様な背景を持つ人材の受け入れ体制を説明する際に取り上げられることもあります。
ケアリーバーを理解することの重要性
ケアリーバーについて理解しておくことには、いくつかの意義があります。
第一に、社会的養護のもとで育った人材が、一般的な家庭で育った人材と比べて、相談できる家族が少ない状況にあることを理解することで、採用後の定着支援を適切に設計できるようになります。第二に、ダイバーシティ推進の観点から、多様な背景を持つ人材が安心して働ける職場づくりを考えるうえで、ケアリーバーが置かれている状況を知ることは重要な視点の一つになります。第三に、自治体や支援団体との連携を検討する企業にとって、ケアリーバー支援の枠組みを理解しておくことは、社会的養護出身者を対象とした採用連携や、既存社員への配慮を検討する土台になります。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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