❖ HR Dictionary

ヤングケアラー

Reading ヤングケアラーEnglish Young Carer

ヤングケアラーとは、本来は大人が担うと想定されている家事や家族の介護、看病、幼いきょうだいの世話などを日常的に行っているこどもや若者のことです。こども家庭庁は、子ども・若者育成支援推進法に基づき、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者を、国や地方公共団体等が支援に努めるべき対象として位置づけています。対象年齢は法律上明確に区切られているわけではなく、就職後の若手従業員が家族のケアを継続しているケースも実務上は同様の課題として扱われます。

⌖ Detail

ヤングケアラーとは?意味と企業ができる支援を解説

はじめに

学業と両立しながら家族の介護や世話を担う若者の存在は、これまで社会の中で見過ごされがちでした。しかし、こうした若者が就職後も同じ役割を担い続け、働き方に影響を受けているケースは少なくありません。本人が周囲に相談できないまま一人で抱え込んでしまう点も、この課題の見えにくさにつながっています。この課題を理解するうえで重要な言葉が「ヤングケアラー」です。本記事では、ヤングケアラーの意味や背景、企業が人事施策として向き合う際のポイントを解説します。

ヤングケアラーとは?

ヤングケアラーとは、本来は大人が担うと想定されている家事や家族の介護、看病、幼いきょうだいの世話などを日常的に行っているこどもや若者のことです。こども家庭庁は、子ども・若者育成支援推進法に基づき、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者を、国や地方公共団体等が支援に努めるべき対象として位置づけています。対象年齢は法律上明確に区切られているわけではなく、就職後の若手従業員が家族のケアを継続しているケースも実務上は同様の課題として扱われます。

ヤングケアラーがよく使われるシーン

新卒・若手採用の面接や入社後の面談で、家庭の事情により勤務条件に配慮が必要な学生・従業員に気づく場面で用いられます。また、育児・介護と仕事の両立支援制度を検討する際、対象を育児や配偶者・親の介護に限定せず、きょうだいや祖父母のケアを担う若手従業員まで視野に入れて制度設計を行う場面でも参照されます。人事担当者向けの研修や相談窓口の設置を検討する際のキーワードとしても使われています。奨学金の相談や採用面接で家庭の事情に触れた学生に対し、選考上の不利益を与えないよう配慮する場面でも意識される考え方です。

ヤングケアラーを理解することの重要性

ヤングケアラーに該当する若手従業員は、周囲に事情を伝えにくく、遅刻や欠勤、突発的な早退の理由を言い出せないまま孤立してしまうことがあります。企業がこの課題を理解せずにいると、本来は配慮によって定着・活躍できたはずの人材を、勤怠不良や意欲の低さと誤って評価してしまうおそれがあります。両立支援制度の対象を柔軟に捉え、家族のケアを担う若手従業員が安心して相談できる環境を整えることは、多様な事情を抱える人材が能力を発揮できる組織づくりの一環であり、ダイバーシティ推進の実務的な課題の一つです。学業や就職活動への影響が長期化すると進学や就職の選択肢そのものが狭まってしまうこともあるため、採用段階から入社後のキャリア形成まで一貫した視点で配慮することが求められます。本人が家族の世話を当然のことと捉え、自ら課題として認識していないケースも多く、周囲が気づいて働きかけない限り相談に至らないことも少なくありません。

実務で活かすためのチェックポイント

  1. 育児・介護に関する両立支援制度が、配偶者や親の介護だけでなくきょうだい等のケアも対象に含めているか確認する。
  2. 若手従業員が家庭の事情を安心して相談できる窓口や上長との対話機会を設ける。
  3. 勤怠の乱れや意欲の低下が見られる若手従業員について、家庭の事情がないか丁寧に確認する姿勢を持つ。
  4. 人事・管理職向けにヤングケアラーの概念を周知し、早期に気づける体制をつくる。
  5. 柔軟な勤務時間制度やテレワークなど、ケアと両立しやすい働き方の選択肢を整備する。

よくある質問(FAQ)

Q1. ヤングケアラーとはどのような人を指しますか。

A. 本来は大人が担うと想定されている家事や家族の介護、看病、きょうだいの世話などを日常的に行っているこどもや若者を指します。

Q2. ヤングケアラーは法律上どのように位置づけられていますか。

A. 子ども・若者育成支援推進法により、国や地方公共団体等が支援に努めるべき対象として明記されています。

Q3. 就職後の従業員もヤングケアラーの課題を抱えることがありますか。

A. 法律上の年齢区分とは別に、就職後も家族のケアを継続している若手従業員は実務上同様の課題を抱えているとされます。

Q4. 企業がヤングケアラーの課題に気づかないとどのような問題が生じますか。

A. 配慮により定着・活躍できたはずの人材を、勤怠不良や意欲の低さと誤って評価してしまうおそれがあります。

Q5. 企業はヤングケアラーに対してどのような支援ができますか。

A. 両立支援制度の対象を柔軟に捉えること、相談窓口の整備、柔軟な勤務時間制度の導入などが挙げられます。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

ヤングケアラーを含む多様な事情を抱える若手従業員が安心して力を発揮できる環境づくりには、制度整備と管理職の理解の両方が欠かせません。両立支援制度の見直しや相談体制の構築に課題がありましたら、貴社の状況に合わせてご一緒に検討いたします。ご相談は下記よりお気軽にお問い合わせください。

https://wonderful-growth.com/contact

関連情報

  • カテゴリ:ダイバーシティ
  • スラッグ:young_carer
  • 想定URL:https://wonderful-growth.com/swk/hr_words/young_carer
  • 関連用語:両立支援、介護離職防止、育児介護休業法、心理的マイノリティ

✺ Editor’s Memo

現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。

— SHARE with カイシャの育成論 編集部