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中高年齢者実習型訓練とは?人材開発支援助成金における制度概要を解説
はじめに
ミドル・シニア層の従業員に、新しいスキルを計画的に身につけてもらいたい。しかし、研修にかかる費用や、教育担当者の負担をどう確保するかで悩んでいないでしょうか。定年延長や再雇用が広がる中、中高年層の戦力化は多くの企業にとって避けて通れないテーマになっています。中高年層のリスキリングを進めたい企業にとって、公的な助成制度の活用は有力な選択肢の一つです。その一つが「中高年齢者実習型訓練」です。本記事では、制度の概要と活用のポイントを解説します。
中高年齢者実習型訓練とは?
中高年齢者実習型訓練とは、厚生労働省の人材開発支援助成金のうち、人材育成支援コースに設けられた訓練メニューの一つです。45歳以上の雇用保険の被保険者を対象に、座学などのOFF-JTと、実際の業務を通じたOJTを組み合わせて実施する訓練に対して、助成が行われます。人材育成支援コースには、このほか人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練といったメニューがあります。令和8年度の制度では、経費助成として訓練にかかった費用の一部、賃金助成として訓練期間中の時間あたりの一定額、さらにOJTを実施した場合の助成が支給される仕組みとなっています。助成を受けるには、訓練計画の届出や、訓練終了後の所定期間内での支給申請など、決められた手続きを踏む必要があります(厚生労働省『令和8年度版 人材育成支援コースのご案内(令和8年8月3日版)』、厚生労働省『人材開発支援助成金(人材育成支援コース)改正:中高年齢者実習型訓練を新設しました』、2026-10-31取得)。
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中高年齢者実習型訓練がよく使われるシーン
ベテラン社員に新しい職務や技術を習得してもらい、配置転換や役割転換を進めたい場面で活用が検討されます。また、若手への技能継承を担う中高年層に、指導スキルや新しい業務知識を身につけてもらうための研修を企画する際にも用いられます。人手不足の中で、経験豊富な中高年層の戦力化・多能工化を進める人材戦略の一環として、助成金の活用を検討する文脈でも取り上げられる言葉です。65歳・70歳までの就業機会確保が求められる中、再雇用者のスキル更新を計画的に行う目的で導入が検討されることもあります。
中高年齢者実習型訓練を理解することの重要性
中高年齢者実習型訓練を正しく理解しておくことは、限られた研修予算の中で、ミドル・シニア層への投資を継続的に行ううえで役立ちます。助成金は年度ごとに要件や助成率が見直されることがあるため、活用を検討する際は、申請時点での最新の要件を厚生労働省の公式情報で確認することが欠かせません。また、助成金の活用を目的化してしまうと、訓練内容が形式的なものにとどまる恐れがあります。あくまで、対象となる従業員のキャリアや会社の人材戦略に沿った訓練計画を先に検討し、その実現手段として助成金を位置づける姿勢が重要です。中高年層への投資を怠ると、若手への技能継承が滞り、組織全体の生産性低下を招く恐れがある点も見逃せません。助成金の活用にあたっては、社会保険労務士など専門家に相談しながら、自社の訓練計画に適した支給要件を確認することも有効な進め方です。