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はじめに
DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するうえで、段階的な理解が欠かせないもうひとつの概念が「デジタライゼーション」です。単にデータをデジタル化する取り組みとは一線を画し、業務プロセスそのものの効率化や自動化を目指す点が特徴です。本記事では、デジタライゼーションの意味や、デジタイゼーション・DXとの違い、実務での活用方法を整理してお伝えします。人事部門が自社のDX推進度合いを説明する際にも役立つ基礎知識です。
デジタライゼーションとは?
デジタライゼーションとは、デジタル化されたデータや技術を活用して、業務プロセスや業務の進め方そのものを効率化・自動化することを指す概念です。単に紙をデータに置き換えるデジタイゼーションとは異なり、デジタル化された情報を前提として、業務フローを見直し、自動化ツールやシステムを活用して生産性を高める段階にあたります。たとえば、電子化された勤怠データをシステムが自動集計し、給与計算に連携させる仕組みや、応募者管理システムを用いて選考プロセス全体を効率化する取り組みが代表例です。
経済産業省やIPAが示すデジタル化の三段階モデルでは、デジタイゼーションを経た情報や業務が、デジタライゼーションの段階でプロセスとして最適化され、その先にあるDXで事業モデルや競争優位性の変革へとつながっていくとされています。三段階を踏まずに一足飛びにDXを目指そうとすると、土台となるデータや業務プロセスの整備が追いつかず、施策が形骸化してしまうことも少なくありません。
よく使われるシーン
デジタライゼーションは、人事システムの導入や業務フローの見直しを議論する場面でよく使われる言葉です。採用管理システムやタレントマネジメントシステムを導入し、これまで個別に行っていた選考管理や人材データの分析を自動化・一元化する取り組みは、デジタライゼーションの典型例といえます。また、経営会議でDX推進の進捗を報告する際、単なる書類の電子化にとどまらず、業務プロセスの自動化がどこまで進んでいるかを説明する文脈でも用いられます。
情報システム部門と人事部門が連携してシステム刷新プロジェクトを進める際、要件定義の段階でデジタライゼーションの目指す姿を共有することも重要なプロセスです。ベンダー選定の場面でも、単なるデータ入力の効率化だけでなく、業務プロセス全体をどこまで自動化できるかという観点で提案を比較検討することが求められます。
デジタライゼーションを理解することの重要性
デジタライゼーションを正しく理解することは、DX推進を単なる紙のデータ化で終わらせないために重要です。デジタイゼーションだけでは業務の負荷は大きく変わらず、真の生産性向上にはつながりません。業務プロセスそのものを見直し、システムや自動化ツールを活用して効率化するデジタライゼーションの段階に進んで初めて、社員の負担軽減や意思決定の迅速化といった具体的な成果が現れます。
また、デジタライゼーションを進める過程では、既存の業務フローを疑い、本当に必要な手順は何かを問い直す姿勢が求められます。単にシステムを導入するだけでなく、業務の在り方自体を見直すことが、次の段階であるDXへの土台を築くことにつながります。
実務で活かすためのチェックポイント5項目
- 現状の業務プロセスのうち、デジタル化された情報を活かしきれていない手作業の工程がないか確認しましょう。
- 新しいシステムを導入する際、既存の業務フローをそのままシステム化するのではなく、プロセス自体を見直しているか点検しましょう。
- 部門をまたぐデータ連携が実現できているか、システム間の分断がないか確認しましょう。
- 自動化によって生まれた時間を、より付加価値の高い業務に振り向ける計画があるか見直しましょう。
- デジタライゼーションの効果を、業務時間の削減やエラー率の低下といった具体的な指標で測定しているか確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. デジタライゼーションとDXの違いは何ですか。
デジタライゼーションは業務プロセスの効率化・自動化にとどまるのに対し、DXは事業モデルや組織文化そのものを変革し、新たな価値創出や競争優位の確立を目指す、より広範な概念です。
Q2. 人事部門でデジタライゼーションが進んでいる代表例は何ですか。
採用管理システムやタレントマネジメントシステムの導入により、応募者データや人事評価データを一元管理し、分析や意思決定に活用する取り組みが代表的です。
Q3. デジタライゼーションを進める際に失敗しやすいポイントはありますか。
既存の業務フローを見直さずにシステムだけを導入してしまうと、非効率な手順がそのままデジタル化され、期待した効果が得られないことがあります。プロセスの見直しとセットで進めることが重要です。
Q4. デジタライゼーションを進めるにはどのような体制が必要ですか。
情報システム部門だけでなく、実際に業務を担う現場部門が主体的に関わり、業務プロセスの課題を洗い出すことが重要です。人事部門が自らの業務を客観的に見直す姿勢が推進の出発点になります。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
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関連情報
デジタライゼーションに関連するテーマとして、デジタイゼーション、DX(デジタルトランスフォーメーション)、CDPなども参考にしてください。段階的な理解が、全社的なDX戦略の議論をかみ合わせる助けになります。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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