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ダブルケアとは?意味と仕事との両立支援のポイントを解説
はじめに
子育てが一段落したと思ったら、今度は親の介護が始まった。そうした状況が同時期に重なり、仕事との両立に苦しむ社員は少なくありません。周囲に相談しづらく、一人で抱え込んでしまうケースも多いといわれています。晩婚化や少子化を背景に、こうした負担は今後さらに広がると見込まれており、育児支援や介護支援を別々に案内するだけでは対応しきれない場面も出てきています。本記事では、「ダブルケア」の意味と、企業に求められる両立支援のポイントを解説します。
ダブルケアとは?
ダブルケアとは、育児と親の介護という二つのケアを同時期に担う状態を指す言葉です。横浜国立大学の相馬直子氏と英国ブリストル大学の山下順子氏が2012年頃に提唱した比較的新しい概念で、晩婚化・晩産化による出産年齢の上昇や、少子化によるきょうだい数の減少、核家族化の進行などを背景に生じやすくなっています。内閣府男女共同参画局の調査では、ダブルケアを行う人は推計25万人前後とされ、女性に負担が偏りやすい傾向も指摘されています。育児と介護は、それぞれ利用できる制度や相談窓口が異なる場合が多く、両方を同時に抱えることで、精神的・体力的・経済的な負担が一人に集中しやすい点が課題とされています。表面化しにくく、周囲や職場が気づきにくい点も特徴です。相談窓口や制度が育児・介護で別々に整備されている企業では、当事者がどちらに相談すればよいか迷ってしまうことも少なくありません。
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ダブルケアがよく使われるシーン
育児休業や介護休業の取得相談の際、両方の事情が重なっているケースとして人事担当者が把握する場面があります。また、両立支援制度の説明会や社内研修において、育児と介護を別々の制度として案内するだけでなく、同時に直面する社員への配慮として取り上げられることもあります。管理職向けの研修で、部下から相談を受けた際の対応を学ぶテーマとしても扱われ、女性活躍推進の取り組みの一環として、ダブルケアを抱える社員のキャリア継続支援が議論されることもあります。人材の年齢構成が中高年層に偏る組織では、今後の潜在的なリスクとして人事部門が事前に把握しておくべきテーマでもあります。
ダブルケアを理解することの重要性
ダブルケアは、育児支援や介護支援のどちらか一方の制度だけでは十分にカバーしきれない場合がある点を理解しておく必要があります。育児休業と介護休業を別々の制度として案内するだけでは、当事者が同時に利用できる支援の全体像を把握しづらく、必要な休暇や勤務時間の調整を申し出にくくなる恐れがあります。企業としては、育児と介護の制度を横断的に相談できる窓口を設けたり、管理職がダブルケアの存在を認識したうえで柔軟な働き方の相談に応じたりすることが重要です。表面化しにくい負担であるため、社員から声を上げてもらうのを待つだけでなく、企業側から情報提供を行う姿勢も求められます。対応が遅れると、キャリアを中断せざるを得ない社員が出てくる可能性もあります。管理職自身がダブルケアの実態を知らないケースも多いため、まずは存在を知ってもらうための周知から始めることが現実的な一歩になります。