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エンプロイージャーニーマップとは?従業員体験の可視化を解説
はじめに
採用、入社、配属、育成、評価、異動、退職といった一連のプロセスは、従業員にとって一つながりの体験として認識されます。各接点を個別に設計してしまうと、全体としての従業員体験が損なわれかねません。マーケティング分野のカスタマージャーニーマップを人事領域に応用した「エンプロイージャーニーマップ」は、採用活動やその後の体験を俯瞰的に設計するための有効な枠組みです。本記事では、エンプロイージャーニーマップの意味や内容、実務に活かすための視点をわかりやすく解説します。
エンプロイージャーニーマップとは?
エンプロイージャーニーマップとは、求職段階から退職後までの従業員の体験を時系列で可視化し、各段階における感情や接点、課題を整理した図を指します。英語ではEmployee Journey Mapと表記され、マーケティング領域で用いられるカスタマージャーニーマップの考え方を人事領域に応用した手法です。従業員体験(エンプロイーエクスペリエンス)を設計するための中核的なツールとして位置づけられます。
一般には、認知・応募・選考・内定・入社・オンボーディング・定着・成長・異動・退職・退職後といった各段階ごとに、従業員の感情、行動、接点、期待、不満を整理します。段階ごとの体験の質を診断し、どこから改善すべきかの優先順位を判断する土台になります。
エンプロイージャーニーマップがよく使われるシーン
エンプロイージャーニーマップは、採用活動の体験設計、オンボーディングの改善、エンゲージメント施策の設計、人事制度の俯瞰的な見直しなど、人事領域の幅広い場面で活用されます。
加えて、採用ブランディング、選考辞退率の改善、入社初期の早期離職対策、昇格や異動といった節目での体験設計、退職者との関係維持など、特定の段階を改善する際の設計図としても応用されます。
エンプロイージャーニーマップを理解することの重要性
採用や人事の施策は、個別に最適化されがちです。求人サイトの改善、面接プロセスの見直し、オンボーディングの強化などが、それぞれ単独で進むと、全体としての体験に一貫性を欠く結果になりかねません。エンプロイージャーニーマップは、点ではなく線でつながる従業員体験を捉える視点を提供します。
また、採用・労務・育成・評価といった人事の各機能が縦割りで分担されている組織では、部門をまたぐ共通言語として機能します。マップを通じて、機能間の連携における課題が見えてくるため、組織横断の改善議論の出発点となります。
実務で活かすためのチェックポイント
- ペルソナ設定を精緻化する:全従業員をひとまとめにせず、職種や年代、キャリア段階ごとにペルソナを複数設定します。新卒・中途・管理職候補など、体験の特性が異なる層を分けて考えることが基本です。
- 感情の起伏を可視化する:各段階における従業員の感情の変化を、定量・定性のデータで把握します。エンゲージメント調査や入社時アンケート、退職面談のデータを組み合わせる設計が有効です。
- 接点を洗い出す:採用面接、入社書類、初出社、研修、評価面談、社内システムの利用など、従業員が組織と接するあらゆる接点を漏れなく把握します。
- 改善の優先度を判断する:体験の悪化が大きい箇所や、離職・辞退に直結しやすい部分、改善効果の高い部分を見極める仕組みを設けます。
- 定期的に更新する:一度作成して終わらせず、年次や半期ごとに見直す運用にします。組織や世代、外部環境の変化に応じて更新することが、有効性を保つ鍵になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. エンプロイージャーニーマップとは何ですか。
A. 求職段階から退職後までの従業員の体験を時系列で可視化し、各段階の感情や接点、課題を整理した図です。従業員体験の設計における中核ツールです。
Q2. カスタマージャーニーマップと何が違いますか。
A. 対象が顧客から従業員に変わる点が最大の違いです。フェーズの設計や感情の指標、改善の目的は人事の文脈に合わせて調整されます。
Q3. どのような段階を設定するのが一般的ですか。
A. 認知・応募・選考・内定・入社・オンボーディング・定着・成長・異動・退職・退職後といった段階を設定する例が一般的です。
Q4. 中小企業でも作成する意味はありますか。
A. あります。人数の少ない組織ほど、個々の体験の質が組織全体に大きく影響するため、簡易な形であっても作成し運用する意義は十分にあります。
Q5. 退職者まで含めて設計する必要はありますか。
A. 含めることが望ましいとされます。退職時の体験は採用ブランディングや口コミに直結し、退職後の関係性はリファラル採用や再入社にもつながります。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
エンプロイージャーニーマップの作成支援や、採用プロセスの体験設計、オンボーディング改善など、従業員体験全体の設計をご一緒に検討いたします。「採用から定着までの体験を見直したい」「部門をまたいだ人事施策の共通軸をつくりたい」といったお悩みがありましたら、下記よりお気軽にご相談ください。
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関連情報
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- 関連用語:エンプロイーエクスペリエンス、カスタマージャーニーマップ、オンボーディング
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