⌖ Detail
インフォーマルリーダーシップとは?役職に頼らない影響力を組織に活かす
はじめに
「役職者の指示は行き渡っているはずなのに、現場の空気が変わらない」「特定の役職を持たない社員の一言で、チームの雰囲気がまとまることがある」——組織運営の現場では、こうした場面に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。公式な権限とは別に、周囲を自然と動かす力が組織には存在します。その代表がインフォーマルリーダーシップです。本記事では、インフォーマルリーダーシップの基本と、組織運営に活かすための視点を整理します。
インフォーマルリーダーシップとは?
インフォーマルリーダーシップとは、役職や肩書といった公式な権限に基づかず、個人の信頼や専門性、人柄などを通じて周囲に発揮される影響力やリーダーシップを指します。組織図上のマネージャーやリーダーが担う公式なリーダーシップ(フォーマルリーダーシップ)と対をなす概念です。
インフォーマルリーダーシップを発揮する人は、必ずしも管理職ではありません。専門知識に長けている、困っている同僚に自然と手を差し伸べる、部署を越えた橋渡し役を担うといった行動を通じて、周囲からの信頼を積み重ねている点が特徴です。組織にはこうした非公式な影響力を持つ人物が随所に存在し、公式な指揮系統だけでは把握しきれない形でチームの動きを左右しています。
広告
よく使われるシーン
インフォーマルリーダーシップは、組織開発やチームビルディングの議論、変革の推進、現場の巻き込みを検討する場面で取り上げられます。新しい制度や方針を浸透させる際、公式な指示だけでは現場の納得が得られないことがあります。そうした場面で、現場から信頼されているインフォーマルリーダーの協力を得られるかどうかが、浸透の速さを左右します。
また、キーパーソン分析や組織サーベイの結果を読み解く際にも、この概念が用いられます。誰が周囲に影響を与えているかを把握することは、公式な役職とは別の切り口で組織の実態を理解する助けになります。
インフォーマルリーダーシップを理解することの重要性
インフォーマルリーダーシップを理解することは、組織を動かす力学を正しく捉えるうえで欠かせません。公式な権限だけに頼った組織運営では、現場の実態や納得感を見落としがちです。役職とは別の軸で周囲に影響を与える人物の存在を認識することで、変革や改善の取り組みをより実効性の高いものにできます。
一方で、インフォーマルリーダーシップは万能ではありません。特定の個人への依存が強まりすぎると、その人物が異動や退職をした際に組織の求心力が失われるおそれもあります。公式なリーダーシップとの役割分担を意識し、双方をどう補い合わせるかを考える視点が求められます。
実務で活かすためのチェックポイント
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
— SHARE with カイシャの育成論 編集部