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はじめに
子育てを支援する企業であることを、国のお墨つきとして示せる制度があります。それが、厚生労働大臣が認定するくるみん認定です。赤ちゃんがおくるみに包まれた姿を描いた認定マークは、求人広告や商品、名刺などで目にする機会が増えています。本記事では、くるみん認定の意味や認定の種類、取得が企業にもたらす効果を整理してご紹介します。
くるみん認定とは?
くるみん認定とは、次世代育成支援対策推進法にもとづき、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定を受ける制度を指します。企業は、仕事と子育ての両立を支援するための一般事業主行動計画を策定し、その目標を達成するなど一定の基準を満たすことで認定を申請できます。認定企業は、くるみんマークを広告や求人票などに表示し、子育て支援への取り組みを対外的に示せます。
認定には段階があり、2022年4月からは、トライくるみん、くるみん、そして最上位のプラチナくるみんという三つの類型で運用されています。それぞれ男性の育児休業等の取得率や労働時間などの基準が設けられており、上位の認定ほど高い水準が求められます。あわせて、不妊治療と仕事の両立に取り組む企業を示すプラス認定も創設され、両立支援の幅広さを表す制度へと発展しています。認定企業の数は年々増えており、両立支援の水準を示す標準的な指標として定着しつつあります。
くるみん認定がよく使われるシーン
くるみん認定が最も活きるのは、採用活動の場面です。仕事と子育てを両立できる職場かどうかは、求職者が企業を選ぶ際の重要な判断材料になっています。認定マークを求人票や採用サイトに表示することで、両立支援の取り組みを客観的な形で伝えられ、採用ブランディングの有力な材料になります。学生向けの就職情報サイトでも、認定の有無で企業を絞り込めるものがあります。
また、取引や資金調達の場面でも認定が参照されることがあります。国や自治体の公共調達では、くるみん認定企業を加点評価する仕組みが設けられています。日本政策金融公庫による低利融資など、認定企業を対象とした優遇措置もあります。近年は、人的資本開示の流れの中で、両立支援の状況を示す客観的な指標として、統合報告書やサステナビリティ報告に認定取得を記載する企業も増えています。社内に向けても、認定取得を機に両立支援の制度を見直し、社員へ周知する好機として活用されています。
くるみん認定を理解することの重要性
くるみん認定を理解することは、両立支援を仕組みとして前進させるうえで役立ちます。認定基準には、男性の育児休業等の取得率、残業時間の水準、両立支援制度の整備状況など、具体的な数値や要件が定められています。基準を一つずつ満たしていく過程は、自社の両立支援の弱点を点検し、改善する道筋そのものになります。特に男性育休の取得促進は近年の重点であり、認定取得を目標に掲げることが社内の意識を変えるきっかけになります。
一方で、認定の取得自体が目的化してしまうと、マークはあるのに実態が伴わないという事態を招きかねません。大切なのは、認定を通過点として、制度を使いやすい職場の空気と運用をつくることです。育児休業からの復帰支援や、時短勤務者の評価のあり方、管理職の理解促進など、認定基準の先にある実務の質が、定着率や従業員エンゲージメントの差となって表れます。
実務で活かすためのチェックポイント
- 一般事業主行動計画の目標を、自社の課題に即して設定します。
- 男性育休の取得率と取得日数の現状を把握し、阻害要因を取り除きます。
- 認定基準を点検リストとして使い、両立支援制度の不足を洗い出します。
- 取得した認定を、採用サイトや求人票で積極的に発信します。
- 認定後も制度の利用状況を確認し、運用の質を高め続けます。
よくある質問(FAQ)
Q. くるみん認定は、中小企業でも取得できるのでしょうか。
A. 取得できます。常時雇用する労働者が100人以下の企業は行動計画の策定が努力義務とされていますが、計画を策定し届け出れば認定への挑戦は可能です。まず基準の緩やかなトライくるみんから始める方法もあります。
Q. くるみんとプラチナくるみんは、何が違うのでしょうか。
A. プラチナくるみんは、くるみん認定企業のうち、より高い水準の取り組みを行う企業が受けられる特例認定です。男性育休の取得率や女性の就業継続などで厳しい基準が課される一方、認定後は行動計画の策定に代えて実績の公表が求められる仕組みになっています。
Q. えるぼし認定とは、どう違うのでしょうか。
A. くるみん認定は子育て支援に関する認定で、根拠となる法律は次世代育成支援対策推進法です。えるぼし認定は女性活躍推進法にもとづく認定で、女性の活躍状況を評価します。対象とするテーマが異なるため、両方を取得する企業もあります。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
くるみん認定は、仕事と子育ての両立支援を客観的に示し、採用力と定着率を高める有効な手段です。両立支援制度の整備や、制度が活きる職場づくりにお悩みの際は、外部の視点を取り入れることも有効です。具体的なご相談をご希望の方は、こちらのお問い合わせ窓口(https://wonderful-growth.com/contact)よりお気軽にお問い合わせください。
関連情報
くるみん認定への理解を深めるうえでは、「えるぼし認定」「育児休業」「育児介護休業法」「両立支援」といった関連概念もあわせて確認すると効果的です。これらはいずれも、仕事と家庭の両立を支える仕組みという観点でつながっています。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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