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例外管理

Reading レイガイカンリEnglish Management by Exception

例外管理とは、あらかじめ定めた基準や計画からの逸脱、すなわち「例外」が生じた場合にのみ管理者が介入し、対応する管理手法のことです。英語ではManagement by Exception(MBE)と表現されます。計画どおりに進んでいる定常的な業務は担当者に委ね、管理者は重要な差異が生じた事項に注意と時間を集中させる点に特徴があります。

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例外管理とは?意味と運用のポイント、留意点を解説

はじめに

管理職が細かな確認作業に追われ、本来判断すべき重要な案件に時間を割けないという悩みは、多くの組織で聞かれます。すべての業務を等しく見ようとすると、かえって重要な変化を見逃してしまうこともあります。こうした状況を整理する考え方の一つが「例外管理」です。本記事では、例外管理の意味や使われる場面、運用上の留意点を解説します。

例外管理とは?

例外管理とは、あらかじめ定めた基準や計画からの逸脱、すなわち「例外」が生じた場合にのみ管理者が介入し、対応する管理手法のことです。英語ではManagement by Exception(MBE)と表現されます。計画どおりに進んでいる定常的な業務は担当者に委ね、管理者は重要な差異が生じた事項に注意と時間を集中させる点に特徴があります。

この考え方の源流は、科学的管理法を提唱したフレデリック・テイラーが1903年に発表した『Shop Management』で示した「例外の原則」に求められるのが一般的です。テイラーは、管理者が要約された報告のなかから標準との差異が大きい事項だけを取り上げるべきだと論じました。現在では管理会計や業務プロセス管理、リーダーシップ理論など、複数の領域で用いられています。

例外管理がよく使われるシーン

管理会計の場面が代表的です。予算実績差異分析では、すべての勘定科目を同じ精度で分析するのではなく、あらかじめ定めた許容範囲を超えた差異だけを抽出し、原因の究明と対策の検討を行います。限られた時間を重要な差異に振り向けるための実務的な手法として定着しています。

業務プロセスの管理でも用いられます。定型業務を標準化したうえで、処理件数や納期、品質などに一定の基準値を設け、その範囲内であれば担当者の判断で完結させ、超えた場合に上位者へ引き上げる運用がこれにあたります。問い合わせ対応や与信判断、システムの運用監視など、日々大量の処理が発生する領域では、この設計が業務全体の効率を左右します。

例外管理を理解することの重要性

例外管理は、権限委譲を実務に落とし込む際の具体的な枠組みとして機能します。どこまでを担当者が判断し、どこからを管理者が判断するかという境界を数値や条件で定義することは、報告・連絡・相談やエスカレーションの基準づくりそのものです。この線引きが曖昧なままだと、担当者は判断に迷い、管理者は本来必要のない確認に時間を取られることになります。

リーダーシップ理論の観点も押さえておきたいところです。バーナード・バスらが体系化したトランザクショナル・リーダーシップ(交換型リーダーシップ)では、条件つき報酬と並ぶ構成要素として「例外による管理」が位置づけられ、積極的に逸脱を監視して早期に是正する能動的なものと、問題が深刻化してから対応する受動的なものに区別されています。

同時に、限界も理解しておく必要があります。基準内であれば問題なしとみなす運用が行き過ぎると、基準そのものが実態に合わなくなったときに異変の発見が遅れます。また、管理者が問題発生時にしか現場に関与しなくなると、日常的な信頼関係が育たず、担当者が早めに相談しづらい空気を生むこともあります。

実務で活かすためのチェックポイント

  1. 「例外」の定義を数値で示す:金額や納期、件数など、判断が分かれない基準を設定します。
  2. 基準を定期的に見直す:事業環境や業務量が変われば適切な水準も変わるため、固定せず更新します。
  3. 報告の経路を明確にする:例外が生じた際に誰へ、どの手段で、いつまでに伝えるかを事前に決めておきます。
  4. 正常時の対話も確保する:問題がないときこそ状況を共有する場を持ち、関与が例外時だけに偏らないようにします。
  5. 例外の記録を蓄積する:発生した例外を振り返ることで、業務プロセスそのものの改善点が見えてきます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 例外管理とはどのような手法ですか。

A. あらかじめ定めた基準や計画からの逸脱が生じた場合にのみ管理者が介入する管理手法で、英語ではManagement by Exceptionと呼ばれます。

Q2. 例外管理を導入するとどのような効果がありますか。

A. 管理者が重要な案件に時間を集中でき、担当者にとっては裁量の範囲が明確になるため、意思決定の速度が上がりやすくなります。

Q3. 例外管理と権限委譲はどう関係しますか。

A. どこまでを担当者が判断するかという境界を定める点で密接に関わり、例外管理は権限委譲を運用する際の基準づくりにあたります。

Q4. 例外管理の注意点は何ですか。

A. 基準が実態と合わなくなると異変の発見が遅れること、管理者の関与が問題発生時に偏り信頼関係が育ちにくくなることが挙げられます。

Q5. 能動的な例外管理と受動的な例外管理の違いは何ですか。

A. 能動的なものは逸脱を積極的に監視して早期に是正する姿勢を、受動的なものは問題が深刻化してから対応する姿勢を指します。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

例外管理を機能させるには、基準の設計だけでなく、管理職が委ねる範囲を見極める力や、担当者が相談しやすい関係づくりも欠かせません。権限委譲の進め方やマネジメント研修の設計に課題がありましたら、貴社の状況に合わせてご一緒に検討いたします。ご相談は下記よりお気軽にお問い合わせください。

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  • カテゴリ:マネジメント
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  • 関連用語:権限委譲、トランザクショナルリーダーシップ、報連相、目標管理制度

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