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はじめに
契約社員やパートタイマーなど、期間を定めて雇用する社員との契約を、期間が満了したときに更新せず終える。これが雇止めです。一見すると、期間が来たのだから契約が終わるのは当然のようにも思えます。しかし実際には、状況によっては雇止めが認められない場合があり、慎重な対応が求められます。本記事では、雇止めの意味や用いられる場面、関連するルールを踏まえながら、実務で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。
雇止めとは?
雇止めとは、期間の定めのある労働契約、いわゆる有期労働契約を、契約期間が満了する際に更新せず終了させることをいいます。解雇が契約期間の途中で雇用を打ち切るものであるのに対し、雇止めは、あくまで定められた期間が満了したことを区切りとする点に違いがあります。契約社員や有期のパートタイマーなど、期間を定めて雇用される社員が対象となります。
ただし、期間が満了したからといって、常に自由に契約を終えられるわけではありません。法律には、一定の場合に雇止めを制限する考え方があります。たとえば、有期契約が何度も繰り返し更新され、実質的に期間の定めのない契約と変わらないと見られる場合や、社員が更新を期待することに合理的な理由がある場合です。こうした場合には、雇止めに客観的に合理的な理由があり、社会通念上も相当と認められなければ、雇止めが認められず、これまでと同じ条件で契約が更新されたものとして扱われることがあります。これは雇止めに関する法理として知られています。
雇止めに関連して、無期転換ルールも押さえておく必要があります。これは、同じ会社で有期労働契約が通算五年を超えて更新された場合に、社員が申し込むことで、期間の定めのない契約へ転換できる仕組みです。雇止めをめぐる対応は、この無期転換のルールとも深く関わります。また、有期契約を三回以上更新している場合や、一年を超えて継続して雇用している場合には、契約を更新しないのであれば、原則として契約満了の三十日前までに予告することが求められます。加えて、近年の労働条件明示のルールの見直しにより、契約の締結や更新の際には、更新の上限の有無や内容などを明示することも必要となっています。
雇止めがよく使われるシーン
雇止めは、有期契約の社員の契約満了が近づき、更新するかどうかを判断する場面で問題となります。人事や労務の担当者は、契約の更新状況や、これまでの更新の経緯、社員の受け止めなどを踏まえ、慎重に対応を検討する役割を担います。更新の上限をあらかじめ定めておく、契約のたびに条件を明確に伝えるといった日ごろの運用も、後の判断に影響します。
職場では、雇止めの進め方を誤ると、雇用をめぐる争いに発展することがあります。更新を繰り返してきた社員を突然雇止めにするなど、社員の期待に反する対応は、特に問題となりやすい場面です。これまでの経緯を踏まえ、必要な予告や説明を尽くすことが、無用な紛争を避けるうえで欠かせません。
雇止めを理解することの重要性
雇止めを理解することは、有期雇用を適切に管理するうえで欠かせません。雇止めは、状況によっては法律上制限され、安易に行えば認められないことがあるためです。関連するルールを理解していないまま対応すると、雇止めが無効と判断され、かえって会社の負担が大きくなる恐れがあります。
人事や労務に携わる立場からは、雇止めを、有期雇用の管理全体のなかで捉える視点が役立ちます。契約の更新や無期転換のルールとあわせて理解し、日ごろから契約条件を明確に伝えておくことが、後の判断を支えます。社員の期待や経緯に誠実に向き合う姿勢が、信頼を保つうえで大切です。
実務で活かすためのチェックポイント
- 雇止めが、有期労働契約を期間満了の際に更新せず終了させることだと理解します。
- 反復更新や更新への合理的な期待がある場合には、雇止めが制限されうる点を押さえます。
- 通算五年を超える更新で無期転換を申し込める、無期転換ルールとの関係を確認します。
- 一定の場合には、契約満了の三十日前までの予告が求められる点に留意します。
- 契約の締結・更新時に、更新の上限など必要な事項を明示します。
よくある質問(FAQ)
Q. 雇止めと解雇は何が違うのですか。
A. 解雇は契約期間の途中で雇用を打ち切るもので、雇止めは有期契約の期間が満了した際に更新せず終了させるものです。区切りとなる時点が異なります。
Q. 期間が満了すれば、自由に雇止めができますか。
A. 必ずしもそうではありません。反復更新により実質的に無期契約と変わらない場合や、更新への合理的な期待がある場合には、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性がなければ、雇止めが認められないことがあります。
Q. 雇止めをする際に予告は必要ですか。
A. 有期契約を三回以上更新している場合や、一年を超えて継続雇用している場合には、契約を更新しないのであれば、原則として契約満了の三十日前までに予告することが求められます。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
雇止めへの理解は、有期雇用の管理や、契約条件の明示と深く関わっています。有期契約の運用や、無期転換ルールへの対応に課題をお持ちの際は、外部の知見を取り入れることも有効です。具体的なご相談をご希望の方は、こちらのお問い合わせ窓口(https://wonderful-growth.com/contact)よりお気軽にお問い合わせください。
関連情報
雇止めへの理解を深めるうえでは、「整理解雇」「解雇予告」「労働条件通知書」といった関連用語もあわせて確認すると効果的です。これらはいずれも、雇用の終了や契約条件を適切に扱うという観点でつながっています。
✺ Editor’s Memo
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