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はじめに
採用の選考を経て内定を出した後、企業が内定者に提出を求める書類のひとつが内定承諾書です。入社の意思を確認するための大切な書面ですが、その意味や効力については誤解も少なくありません。提出後の辞退をめぐる対応に悩む場面もあります。本記事では、内定承諾書の意味や役割、実務で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。
内定承諾書とは?
内定承諾書とは、企業からの内定を受けた内定者が、その内定を承諾し、入社する意思があることを示すために提出する書面です。入社承諾書や入社誓約書といった名称で扱われることもあり、これらと一体の書類として運用される場合もあります。
内定承諾書の主な役割は、内定者の入社意思を確認し、書面として残すことにあります。企業にとっては、採用計画を立てるうえでの判断材料となり、内定者にとっては、入社への意思を表す区切りとなります。一般に、内定の通知によって労働契約が成立すると考えられており、内定承諾書はその意思を裏づけ、内定者と企業の認識をそろえる役割を担います。
ここで押さえておきたいのは、内定承諾書を提出した後であっても、内定者には辞退する自由が残されているという点です。働く場所を自分で選ぶ自由は誰にでも認められており、内定承諾書の提出をもって、その自由が失われるわけではありません。したがって、内定承諾書は入社を強制する書類ではなく、入社の意思を確認し合うための書面と理解しておくことが大切です。提出を求める際には、記載する内容や提出の意味を、内定者にていねいに伝える配慮が求められます。
また、内定承諾書とあわせて、入社にあたって必要となる書類の案内や、配属や処遇に関する説明を行うこともあります。書面のやりとりを、入社後の働き方について認識をそろえる機会として生かすことで、入社してからのすれ違いを防ぐことにもつながります。
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内定承諾書がよく使われるシーン
内定承諾書は、企業が内定を通知した後、内定者から提出を受ける形で用いられます。新卒採用と中途採用のいずれでも使われ、入社意思の確認や、入社日などの条件のすり合わせの場面で活用されます。提出の期限を設けて、内定者の意思を一定の時期までに確認することもあります。
実務では、内定承諾書の提出を、内定者フォローの一環として位置づける運用がみられます。書面のやりとりだけで終わらせず、面談や情報提供を通じて入社への不安を和らげることで、辞退の防止につながります。書類の提出を求めること自体が目的なのではなく、内定者が安心して入社を迎えられるよう支えることが本来の狙いといえます。提出の期限や方法についても、内定者の立場に立った案内を心がけたいところです。一方的な手続きと受け取られないよう、配慮することが大切です。
内定承諾書を理解することの重要性
内定承諾書を理解することは、採用を円滑に進め、内定者との信頼関係を保つうえで欠かせません。内定承諾書の意味や効力を正しく理解していないと、提出後の辞退をめぐって対応を誤り、内定者との関係を損なう恐れがあるためです。
人事の立場からは、内定承諾書を、入社までの関係づくりの一場面として捉える視点が役立ちます。書面で意思を確認するとともに、提出後も辞退の自由が残ることを踏まえ、内定者の気持ちに寄り添うことが大切です。誠実な対応を重ねることが、結果として辞退の防止と円滑な入社につながります。書類の提出を求めること自体を目的とするのではなく、内定者が前向きな気持ちで入社の日を迎えられるよう支えることが、本来の狙いといえます。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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