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組織社会化とは?新しいメンバーが組織になじむ過程を解説
はじめに
採用した人材が、入社後しばらくして思っていた仕事と違うと感じ、早期に離職してしまう。経験豊富な中途入社者が、なかなか職場になじめないまま孤立している。こうした場面で鍵となるのが、新しく加わった人が組織の一員になっていく過程です。この過程を意識的に設計できるかどうかが、受け入れの成否を左右します。本記事では、組織社会化の意味と段階、実務での活かし方を解説します。
組織社会化とは?
組織社会化とは、新しく組織に加わった人が、その組織の価値観や規範、行動様式、仕事の遂行に必要な知識やスキルを習得し、組織の一員として適応していく過程のことです。新卒入社者だけでなく、中途入社者や異動・出向によって新しい職場に移った人にも当てはまる概念です。個人が一方的に組織へ合わせるのではなく、組織の側の働きかけも含めた相互の過程として捉えられます。
研究としては、ヴァン=マーネンとシャイン(Van Maanen & Schein, 1979)が、組織が新しいメンバーに対して用いる社会化の方策を類型として整理したものがよく知られています。また、入社前の予期的な段階、入社直後に現実と向き合う段階、役割を確立していく段階といった、段階を追って捉える見方も広く用いられています。組織社会化が順調に進むと、職務への適応にとどまらず、組織への愛着や定着にもつながるとされます。
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組織社会化がよく使われるシーン
最も身近なのは、新入社員の受け入れ、すなわちオンボーディングの設計場面です。導入研修の内容、配属後のOJT、メンター制度、上司との面談の頻度といった一連の施策は、いずれも組織社会化を促すための働きかけとして位置づけられます。
中途入社者の受け入れ場面でも重要な概念です。実務経験があるために支援が手薄になりやすい一方、前職との仕事の進め方や暗黙のルールの違いに戸惑うことも多く、意識的な支援が求められます。また、入社前に抱いていた期待と現実との落差から生じるリアリティショックへの対処、合併や組織再編にともなう新しい組織文化への適応といった場面でも、組織社会化の視点が用いられます。
組織社会化を理解することの重要性
組織社会化を理解することは、早期離職の防止と戦力化の促進に直結します。入社直後は、業務の進め方だけでなく、誰に何を相談すればよいか、どこまでが自分の裁量かといった暗黙の了解を手探りで学ぶ時期です。この段階を個人の適応力に委ねてしまうと、能力があっても力を発揮できないまま組織を離れる人が生じます。
また、組織社会化は一律に進めればよいものではありません。組織の型に合わせることを強く求めれば、新しい視点や問題意識が失われ、組織の同質化を招きます。既存のやり方を学んでもらうことと、新しいメンバーならではの視点を活かすことの均衡をどう取るかは、受け入れ設計における重要な論点です。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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