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はじめに
新しく社員を採用したとき、その入社後の一定の期間を試用期間とすることがあります。本採用の前に、互いを見極めるためのこの期間について、本記事では、その意味や関わる場面、押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。あわせて、取り扱いの際に注意したい点にも触れていきます。なお、取り扱いには法令が関わるため、具体的な対応は最新の法令や専門家の確認をおすすめします。
試用期間とは?
試用期間とは、社員を正式に採用するにあたり、その人が仕事に適しているかどうかを見極めるために設ける、入社後の一定の期間を指します。多くの場合、就業規則や労働契約のなかで定められ、期間の長さは会社によって異なります。おおむね数か月とすることが多いものの、定め方はさまざまです。
試用期間は、会社が社員の働きぶりや適性を確認する期間であると同時に、社員にとっても、職場や仕事が自分に合うかを確かめる期間でもあります。双方にとっての見極めの期間である、という点が大切です。この期間中であっても、社員は通常どおり働き、給与も支払われるのが一般的です。注意したいのは、試用期間中だからといって、会社が自由に雇用を終了できるわけではないという点です。試用期間中の本採用の見送りも、法律上は解雇に準じて扱われ、客観的に納得できる理由と、社会通念上の相当性が求められると考えられています。安易に終了できる期間ではない、という理解がまず欠かせません。
試用期間がよく使われるシーン
試用期間は、新たに社員を採用する場面で設けられます。採用の選考だけでは分かりにくい、実際の働きぶりや職場との相性を、入社後に確かめる機会となります。書類や面接だけでは見えにくい部分を、実際の仕事の中で確認できます。
また、入社後の受け入れや育成の場面とも結びついています。試用期間は単に見極めるだけの時間ではなく、新しい社員が仕事や職場に慣れ、力を発揮できるよう支える期間でもあります。丁寧に受け入れることが、その後の定着にもつながります。さらに、本採用に向けた判断を行う場面でも重要です。期間の終わりに、本採用とするかどうかを判断することになりますが、その際には、あらかじめ伝えていた期待や基準に照らして、客観的に判断することが求められます。判断の理由を説明できるよう、日頃の関わりや指導の記録を残しておくことが、後の行き違いを防ぐうえでも役立ちます。
試用期間を理解することの重要性
試用期間を理解することは、採用後のミスマッチをやわらげ、社員の定着を支えるうえで役立ちます。互いに見極める期間があることで、入社後の不安や行き違いに早く気づき、対応しやすくなります。受け入れる側にとっても、育成の起点として位置づけることができます。見極めの期間という面だけでなく、育てる期間として捉える視点も役立ちます。
一方で、試用期間の取り扱いには、慎重さが求められます。先に触れたとおり、試用期間中であっても、本採用の見送りは法律上は解雇に準じて扱われ、自由にできるわけではありません。期間の長さや延長の可否、本採用を見送る場合の手続きなどは、法令や就業規則の定めに沿って進める必要があります。安易な判断は、思わぬトラブルにつながりかねません。そのため、人事として基本の考え方を理解しておくことは大切ですが、個別の判断にあたっては、最新の法令を確認し、必要に応じて専門家に相談することが欠かせません。基本を押さえつつ、迷ったら確認するという姿勢が安全です。
実務で活かすためのチェックポイント
- 期間や条件を、就業規則や労働契約で明確に定めます。
- 期待や基準を、あらかじめ本人に伝えておきます。
- 見極めだけでなく、受け入れや育成の期間と位置づけます。
- 日頃の指導や関わりの記録を残しておきます。
- 本採用の判断や手続きは、最新の法令や専門家の確認をふまえます。
よくある質問(FAQ)
Q. 試用期間中は、自由に雇用を終了できるのでしょうか。
A. できるわけではありません。試用期間中の本採用の見送りも、法律上は解雇に準じて扱われ、客観的に納得できる理由と相当性が求められると考えられています。慎重な対応が必要です。
Q. 試用期間中の給与や働き方は、本採用後と違うのでしょうか。
A. 一般的には、試用期間中も通常どおり働き、給与も支払われます。具体的な取り扱いは会社の定めによって異なるため、就業規則や労働契約で確認することが大切です。
Q. 試用期間は、どのくらいの長さが一般的でしょうか。
A. 会社によって異なり、就業規則などで定められます。長さや延長の可否には法令上の考え方も関わるため、設定の際には最新の法令や専門家の確認をふまえることが望まれます。
自社の人材育成・組織課題に関するご相談
試用期間は、採用と受け入れ、そして労務管理が交わる実務的なテーマです。採用後の定着の工夫や、適切な労務の進め方にお悩みの際は、第三者の視点を取り入れて整理することも有効です。具体的なご相談をご希望の方は、こちらのお問い合わせ窓口(https://wonderful-growth.com/contact)よりお気軽にお問い合わせください。なお、本記事は一般的な解説であり、個別の取り扱いは最新の法令や専門家の確認をおすすめします。
関連情報
試用期間への理解を深めるうえでは、「労働契約」「就業規則」「オンボーディング」といった関連概念もあわせて確認すると効果的です。これらはいずれも、採用した人材を適切に受け入れ、定着へとつなげるという観点でつながっています。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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