❖ HR Dictionary

STP分析

English STP Analysis

STP分析とは、市場を細かく分けて捉え、そのなかから狙う相手を定め、自社ならではの立ち位置を明確にするという三つの手順で、マーケティングの方針を組み立てる枠組みのことをいいます。三つの手順の頭文字をとって、STPと呼ばれます。

⌖ Detail

はじめに

限られた人手や予算のなかで成果を出すには、誰に、何を、どのように届けるのかを絞り込むことが欠かせません。すべての人に同じように売り込もうとすると、伝えたい内容がぼやけ、他社との違いも伝わりにくくなります。こうした悩みに応える考え方のひとつがSTP分析です。本記事では、STP分析の意味や三つの手順、活用の場面も踏まえながら、実務で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。

STP分析とは?

STP分析とは、市場を細かく分けて捉え、そのなかから狙う相手を定め、自社ならではの立ち位置を明確にするという三つの手順で、マーケティングの方針を組み立てる枠組みのことをいいます。三つの手順の頭文字をとって、STPと呼ばれます。

一つめのセグメンテーションは、市場をいくつかの層に分ける作業です。年齢や地域、価値観や行動といったさまざまな切り口で、似た特徴を持つ人々の集まりに整理します。二つめのターゲティングは、分けた層のなかから、自社が力を注ぐ相手を選び出す作業です。三つめのポジショニングは、選んだ相手に対して、自社の商品やサービスをどのような存在として位置づけるかを決める作業をいいます。

STP分析のねらいは、自社の強みが生きる場所を見きわめ、そこに資源を集めることにあります。相手を明確にすることで、届けるべき価値がはっきりし、伝え方にも一貫性が生まれます。人材や予算に限りがあるからこそ、狙いを定めて取り組む姿勢が、成果につながりやすくなります。

STP分析がよく使われるシーン

STP分析は、新しい商品やサービスを世に出す場面や、既存の事業を見直す場面で広く用いられます。市場のどこを狙うのかを整理したいとき、競合とどう違いを打ち出すのかを考えたいときなどに力を発揮します。

実務では、三つの手順を一度きりで終わらせないことが大切です。市場や顧客の状況は移り変わるため、定期的に見直し、狙いや立ち位置を調整していく姿勢が求められます。また、分析のための分析にならないよう注意も必要です。細かく分けること自体が目的になってしまうと、実際の行動につながりません。加えて、部署をまたいで方針を共有する場面でも、STP分析は役立ちます。狙う相手や自社の立ち位置を言葉にしておくことで、商品づくりから営業まで、関わる人の認識をそろえやすくなります。認識のずれは、施策のばらつきや、伝えたい価値の届きにくさにつながりがちです。共通の言葉を持つことが、組織で足並みをそろえる第一歩となります。人材育成の観点からは、STP分析を通じて、自社の強みや顧客の姿を考える習慣を育てることが、担当者の視野を広げる手がかりにもなります。

STP分析を理解することの重要性

STP分析を理解することは、限られた資源を効果的に使い、成果につなげるうえで役立ちます。狙う相手と自社の立ち位置が定まっていないと、施策がばらばらになり、労力が分散してしまうためです。

マーケティングや営業に携わる立場からは、STP分析を、日々の判断のよりどころとして捉える視点が役立ちます。誰に向けた取り組みなのかがはっきりしていれば、広告の内容や営業の進め方にも一貫した軸が生まれます。なお、STP分析の質は、もとになる情報の確かさに左右されます。思い込みだけで市場を分けてしまうと、実態とずれた方針になりかねません。顧客の声や販売の記録といった事実を踏まえて進めることが、分析を生かすうえで欠かせません。こうした土台があってはじめて、STP分析は確かな方針づくりの助けとなります。

実務で活かすためのチェックポイント

  1. STP分析が、市場を分け、狙いを定め、立ち位置を決める三つの手順だと理解します。
  2. 自社の強みが生きる相手を選び、資源を集めることを意識します。
  3. 顧客の声や販売の記録など、事実を踏まえて市場を分けます。
  4. 市場の変化に応じて、狙いや立ち位置を定期的に見直します。
  5. 分析を実際の施策につなげ、行動と結びつけて活用します。

よくある質問(FAQ)

Q. STP分析とは何を指しますか。

A. 市場を細かく分け、狙う相手を定め、自社の立ち位置を明確にするという三つの手順で、マーケティングの方針を組み立てる枠組みを指します。三つの手順の頭文字をとってSTPと呼ばれます。

Q. STP分析はどのような順序で進めますか。

A. まず市場をいくつかの層に分け、次に力を注ぐ相手を選び、最後にその相手に対する自社の位置づけを決める、という順序で進めるのが一般的です。状況に応じて見直しながら繰り返します。

Q. STP分析を行ううえで注意する点は何ですか。

A. 細かく分けること自体が目的にならないよう注意が必要です。分析の結果を実際の施策につなげること、そして市場の変化に応じて定期的に見直すことが、成果につなげるうえで大切です。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

STP分析への理解は、限られた資源を効果的に使うことや、顧客を見きわめる力を育てることと深く関わっています。市場の捉え方や、狙いを定めた事業の進め方、担当者の育成に課題をお持ちの際は、外部の知見を取り入れることも有効です。具体的なご相談をご希望の方は、こちらのお問い合わせ窓口(https://wonderful-growth.com/contact)よりお気軽にお問い合わせください。

関連情報

STP分析への理解を深めるうえでは、「ペルソナ」「マーケティングミックス」「ポジショニング」といった関連用語もあわせて確認すると効果的です。これらはいずれも、狙う相手を明確にし、自社の価値を届けるという観点でつながっています。

✺ Editor’s Memo

現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。

— SHARE with カイシャの育成論 編集部