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はじめに
新卒採用では、正式な内定を出す前の段階で、企業が候補者へ採用の意思を伝えることがあります。これが内々定です。内定とよく似た言葉ですが、出される時期や位置づけには違いがあります。取り扱いを誤ると、思わぬトラブルにつながることもあります。本記事では、内々定の意味や内定との違い、取り扱いにあたっての注意点など、実務で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。
内々定とは?
内々定とは、企業が候補者に対して、正式な内定を出す前に、採用する意思を口頭やメールなどで非公式に伝えることをいいます。とくに新卒採用で多くみられ、正式な内定の通知に先立って行われます。
新卒採用において内々定が広く使われてきた背景には、採用選考の時期に関する考え方があります。正式な内定日を一定の時期とする慣行のもとで、企業は選考を終えた候補者をつなぎとめるため、その前段階として内々定を出してきました。学生にとっても、就職活動を続けるか終えるかを判断する材料になります。一般に、正式な内定は採用内定通知書などの書面によって示されるのに対し、内々定は口頭やメールといった、より簡易な形で伝えられることが多いという違いがあります。
注意が必要なのは、内々定であっても、状況によっては労働契約が成立したと判断される場合がある点です。採用の意思が明確に示され、候補者もこれに応じていると認められるようなときは、企業の都合による一方的な取り消しがトラブルに発展することもあります。内々定だからといって、軽く扱ってよいわけではありません。出す際にも取り消す際にも、慎重な対応が求められます。
なお、内々定をめぐっては、企業側の都合だけでなく、候補者の側が辞退する場合もあります。複数の企業から内々定を受け、最終的に一社を選ぶことは珍しくありません。企業には、こうした候補者の判断を尊重しつつ、自社を選んでもらえるよう関係を築いていく姿勢が求められます。
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内々定がよく使われるシーン
内々定は、主に新卒採用の選考の終盤で用いられます。選考を通過した候補者に対し、正式な内定日より前に採用の意思を伝え、入社への意欲を保ってもらう狙いがあります。採用活動が活発な時期には、候補者をつなぎとめる手段として重視されます。
実務では、内々定を伝えた後のフォローが重要になります。候補者は複数の企業から内々定を受けていることも少なくありません。面談や情報提供を通じて関係を保ち、入社への不安を和らげることが、辞退を防ぐうえで役立ちます。内々定から正式な内定、入社までの期間をどう支えるかが、人事の腕の見せどころとなります。候補者の不安に寄り添う地道な働きかけが、入社への意欲を支えます。連絡の頻度や伝え方にも気を配ることが望まれます。
内々定を理解することの重要性
内々定を理解することは、採用活動を円滑に進め、候補者との信頼関係を保つうえで欠かせません。内定と内々定の違いや、それぞれの法的な位置づけを正しく理解していないと、取り消しをめぐるトラブルや、候補者の不信を招く恐れがあるためです。
人事の立場からは、内々定を、入社までの関係づくりの出発点として捉える視点が役立ちます。採用の意思を伝えるだけでなく、その後のフォローを通じて候補者の不安に寄り添うことで、辞退を防ぎ、安心して入社を迎えてもらえます。内々定の取り扱いには、誠実で慎重な姿勢が求められます。とくに新卒採用では、社会に出る前の学生にとって、内々定が進路を左右する大きな意味を持ちます。一人ひとりの状況に配慮した、ていねいな対応を心がけることが、信頼につながります。
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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