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Will-Can-Must

English Will-Can-Must

Will-Can-Must(ウィル・キャン・マスト)とは、本人のキャリアや業務への向き合い方を、「Will(やりたいこと、ありたい姿)」「Can(できること、強み)」「Must(やるべきこと、期待役割)」という三つの観点から整理する枠組みを指します。リクルートホールディングスでの人材マネジメント手法として知られるようになり、現在では多くの日本企業の1on1ミーティング、キャリア面談、目標設定の場面で活用されています。三つの円が重なる領域が、本人の意欲と能力と期待役割が一致する領域であり、ここに業務の重心を置くことで、本人のエンゲージメントと組織への貢献を両立させるという考え方が背景にあります。本人と上司の対話で活用される場合、上司は質問者として本人のWill・Can・Mustを引き出し、三者の重なりと不一致を可視化することで、配置・育成・キャリア支援の議論を構造化します。シンプルなフレームワークでありながら、本人の内省と上司の理解を同時に深める機能を持ち、対話の質を高める道具として現場で評価されています。

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Will-Can-Mustとは?意味・使い方・実務での活かし方を解説

最終更新日: 2026-05-22 / カテゴリ: マインド・行動 / 英語表記: Will-Can-Must

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はじめに

「社員一人ひとりの意欲・能力・期待役割を、対話の中で整理するための共通の枠組みが欲しい」「キャリア面談やマネジメントの場面で、表面的な近況確認ではなく、踏み込んだ対話を実現したい」――こうした問題意識から、多くの企業で活用されているのがWill-Can-Mustです。本記事では、その意味、活用シーン、実務上の留意点を、人事担当者の視点で整理します。

Will-Can-Mustとは?

Will-Can-Must(ウィル・キャン・マスト)とは、本人のキャリアや業務への向き合い方を、「Will(やりたいこと、ありたい姿)」「Can(できること、強み)」「Must(やるべきこと、期待役割)」という三つの観点から整理する枠組みを指します。リクルートホールディングスでの人材マネジメント手法として知られるようになり、現在では多くの日本企業の1on1ミーティング、キャリア面談、目標設定の場面で活用されています。三つの円が重なる領域が、本人の意欲と能力と期待役割が一致する領域であり、ここに業務の重心を置くことで、本人のエンゲージメントと組織への貢献を両立させるという考え方が背景にあります。本人と上司の対話で活用される場合、上司は質問者として本人のWill・Can・Mustを引き出し、三者の重なりと不一致を可視化することで、配置・育成・キャリア支援の議論を構造化します。シンプルなフレームワークでありながら、本人の内省と上司の理解を同時に深める機能を持ち、対話の質を高める道具として現場で評価されています。

Will-Can-Mustがよく使われるシーン

Will-Can-Mustは、キャリア対話・目標設定・配置検討の文脈で活用されます。

1on1ミーティング*: 定期的な対話で、本人の意欲・能力・期待役割の三層を継続的に確認する場面で参照されます。

キャリア面談*: 年に1〜2回のキャリア面談で、中期的なキャリア方向を整理する文脈で用いられます。

目標設定*: 評価サイクルの目標設定で、組織から期待されるMustと本人のWill・Canを接続する場面で活用されます。

配置・異動の検討*: 配置転換や異動を検討する際、三者の重なりを基準に判断する文脈で参照されます。

新入社員・若手の育成設計*: 入社後の育成計画策定で、本人の起点を把握する場面で重視されます。

Will-Can-Mustを理解することの重要性

Will-Can-Mustを正しく理解することは、対話の質と人材マネジメントの納得感にとって重要な意味を持ちます。

対話の構造化*: 抽象的なキャリア対話を、三つの観点で整理することで、議論が深まりやすくなります。

エンゲージメントの源泉把握*: 本人のWillを丁寧に把握することで、エンゲージメント向上の手がかりが得られます。

配置の納得感*: 三者の重なりに基づく配置判断は、本人と組織双方の納得感を高めます。

継続的な成長支援*: Canの拡張、WillとMustの調整など、中長期の育成方針を立てやすくなります。

実務で活かすためのチェックポイント

Will-Can-Mustを自社の現場で活用する際には、次のような観点で確認すると、運用の精度が高まります。

  1. 1on1や面談の冒頭でフレームワークを提示し、本人と上司が共通言語で対話を進められる前提を整える
  2. Willを引き出す際には、現職の延長線上の話題に限定せず、人生の中で大切にしたい価値観や中長期の方向性まで広げて問う
  3. Canを把握する際には、本人の自己評価だけでなく、他者からのフィードバックや実績データなど複数の視点を組み合わせる
  4. Mustは組織からの期待役割を一方的に伝える場ではなく、本人のWill・Canと接続する文脈で位置づけ、双方向の合意形成を意識する
  5. 一度の面談で完結させず、三者の重なりと不一致を継続的に追跡し、配置・育成・キャリア支援の具体策に接続する運用を設計する

よくある質問(FAQ)

Q. 「Will」がうまく言語化できない社員に、どう向き合えばよいでしょうか?

A. Willを明確に持っている社員は、実際には多数派ではないことを前提に対話を設計することが大切です。日本の職場文化や、本人のキャリア段階によっては、明確なWillを言語化することが難しい場面が多々あります。そうした場面では、Willを無理に引き出そうとせず、Canの拡張やMustの遂行を通じて、本人が「何に手応えを感じるか」「何に違和感を覚えるか」を丁寧に観察する対話を重ねることが推奨されます。手応えや違和感は、Willの萌芽として機能することが多く、対話を継続するうちに徐々に言語化されていきます。また、過去の経験を振り返り、「これまで何に時間を割いてきたか」「何をやってきて充実感があったか」を辿る問いも、Willの言語化を支援する有効な手法です。Willを「最初から持っているべきもの」ではなく「対話と経験を通じて形成されていくもの」として捉える姿勢が、現場で機能しやすい設計です。

Q. Mustが大きすぎてWill・Canと重ならない場合、どう調整すればよいでしょうか?

A. これは多くの組織で生じる典型的な構造で、対応には複数のアプローチがあります。第一は、Mustそのものの再定義です。組織から期待される役割の全体像をすべて受け持つ必要があるかを再点検し、優先度の高い役割に絞り込む議論を行います。第二は、Canの拡張です。現状のCanではMustに届かない場合、必要な能力開発の機会を提供し、計画的にCanを広げます。第三は、Mustへの向き合い方の再構築です。Will・Canと重ならないMustであっても、その経験から得られる学びや、長期的なキャリアへの接続を見出すことで、本人のWillを広げる契機とする視点です。第四は、配置転換の検討です。三者の不一致が構造的・恒常的である場合、本人のWill・Canが活かせる別ポジションへの異動を視野に入れる議論も必要です。いずれのアプローチを取るかは、本人の状況と組織の状況を踏まえた個別判断となります。

まとめ

Will-Can-Mustとは、本人の意欲・能力・期待役割の三つの観点でキャリアと業務への向き合い方を整理する枠組みで、1on1、キャリア面談、目標設定、配置検討、若手育成の各局面で活用されています。三者の重なりに業務の重心を置くことで、本人のエンゲージメントと組織への貢献を両立させる考え方が基本です。フレームワークの提示、Willを広く問う姿勢、Canの多面的把握、Mustの双方向合意、継続的な追跡という観点で、自社の対話文化に組み込んでいくことが望まれます。

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本記事は、人事担当者・経営者・現場マネージャーの皆さまが、ご自身の課題解決のヒントとして活用いただくことを目的に作成しています。実際の制度設計や法令対応にあたっては、専門家への確認をおすすめします。

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