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教育訓練休暇給付金とは|就業規則の整備から社員への周知まで

2025年10月に始まった教育訓練休暇給付金は、無給の教育訓練休暇を取った雇用保険の被保険者に、基本手当に相当する額を支給する制度です。休暇の定めが就業規則になければ、社員は給付を受けられません。制度を社員の学び直しに生かせるかどうかは、企業の準備にかかっています。

公開日
2026/09/24
更新日
2026/09/28
読了時間
約 4 分
著者
WONDERFUL GROWTH 編集部
助成金リスキリング法改正

厚生労働省は、2025年(令和7年)10月1日に「教育訓練休暇給付金」を創設しました。雇用保険の一般被保険者が、就業規則に基づく無給の教育訓練休暇を取得した場合に、離職した際の基本手当に相当する額を受け取れる仕組みです。リスキリングや学び直しのために仕事を休むと収入が途切れるという課題に、公的な給付で応える制度です。

人事担当者にとっては、単に新しい給付金が増えたという話ではありません。従業員から休暇取得の相談を受けたときに就業規則や手続きが整っていなければ、給付そのものが受けられなくなります。制度の要件と企業が担う役割を、早い段階で押さえておく必要があります。

教育訓練休暇給付金の制度設計

厚生労働省の資料によると、給付を受けるための要件は次の三点です(出典:厚生労働省「教育訓練休暇給付金について」、労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料、2026年1月16日公表分)。

  • 就業規則等に基づき、30日以上の無給の教育訓練休暇を取得して職業に関する教育訓練を受けること
  • 雇用保険の被保険者期間が5年以上あること
  • 休暇の開始前2年間に、被保険者期間が12か月以上あること

給付額は、離職した場合に支給される基本手当と同じ算定方法で決まります。給付を受けられる日数は、被保険者期間の長さに応じて90日、120日、150日のいずれかです。休暇の取得は教育訓練の開始から原則1年以内が対象ですが、妊娠、出産、育児などで訓練を中断した場合は、最大4年まで延長できます。基本手当の日額の上限は年に一度、8月に見直されるため、申請の際はハローワークで最新の額を確認してください。

就業規則の整備から休暇後の活用まで、企業が備えること

図解01

就業規則の整備から休暇後の活用まで、企業が備えること

前提就業規則に休暇制度を明記する

休暇後休暇後の学びを組織に活かす

  1. 前提就業規則に休暇制度を明記する
  2. 1休暇の前申請窓口と社内の担当を決めるハローワークへの申請と報告を担う担当者
  3. 2休暇の前対象者への周知方法を整える入社時の説明資料や社内ポータル、上司との面談の場
  4. 3休暇中休暇中の業務体制を設計する業務の引き継ぎ方法や代替体制
  5. 休暇後休暇後の学びを組織に活かす
休暇の定めが就業規則になければ、社員は給付を受けられません。

就業規則に休暇制度を明記する

給付金を受けるには、就業規則等に教育訓練休暇の規定があることが前提です。休暇の名称、取得できる期間、無給であること、対象となる教育訓練の範囲を明文化します。

就業規則に教育訓練休暇の条文を新設または改定し、労働基準監督署への届出まで済ませれば、給付金を受けるための前提が整います。

申請窓口と社内の担当を決める

事業主はハローワークへの申請手続きに関わり、休暇取得者の状況を30日ごとに申告する役割を担います。人事の中で担当者と手順を決めておくと、申請の遅れを防げます。

ハローワークへの申請と報告を担う担当者に加えて、社内の相談窓口もはっきりさせておくと、社員が迷わずに相談できます。

対象者への周知方法を整える

制度を知らなければ利用は始まりません。入社時の説明資料や社内ポータル、上司との面談の場で、対象者と給付の要件を説明できるようにします。

教育訓練休暇給付金の説明資料を作成して社内に周知すれば、制度を知らないまま利用の機会を逃す社員を減らせます。

休暇中の業務体制を設計する

30日以上の休暇を無理なく認めるには、業務の引き継ぎ方法や代替体制をあらかじめ決めておく必要があります。休暇の申請から取得までの標準的な流れをフローとして用意します。

休暇取得者の業務を引き継ぐ体制と、引き継ぎに使う書式がそろっていれば、休暇の申し出があっても職場が慌てずに済みます。

休暇後の学びを組織に活かす設計をする

休暇を取得して得たスキルや知識を、休暇後の配置や評価にどう反映するかを決めておくと、制度の利用が個人の学びだけで終わらず、組織の力につながります。

休暇後の報告の仕組みと、学びを業務に反映する機会も、あらかじめ設けておきます。

おわりに

教育訓練休暇給付金は、従業員が収入の不安なく学び直しに取り組める環境を整える制度です。就業規則の整備から休暇後の活用まで、企業側の準備が整っているほど、従業員は安心して制度を利用できます。

制度の導入や、休暇取得後の人材育成の設計についてご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

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Editor’s Note

本記事は WONDERFUL GROWTH 編集部が、現場の人事・経営者の方々への取材と 自社支援データを元に作成しています。
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