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男女の賃金差は30代から開く、自社の数字で確かめる点

男女間の賃金格差は、令和7年に76.6(男性が100)まで縮まり、1976年以降で最小です。年齢別に見ると、20代前半は差が小さく、30代前半から男性のほうが大きく上がっています。自社の賃金表を年齢と役職で男女に分けて並べることが、差の出どころを探る最初の作業です。

公開日
2026/10/10
更新日
2026/10/10
読了時間
約 5 分
著者
WONDERFUL GROWTH 編集部
女性活躍報酬制度ダイバーシティ人事データ

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2026年3月24日公表)では、一般労働者の男女間の賃金格差は、男性を100として76.6でした。前年から0.8ポイント縮まり、比較できる1976年以降で最も小さくなっています。ただし、年齢階級ごとに見ると、20代前半では男女の賃金は近く、30代前半から差が開いていきます。自社でも、平均の差だけで済ませず、年齢と役職に分けて数字を並べる必要があります。

男女間の賃金格差は76.6で、比較できる1976年以降で最小

この調査は、16大産業の民営事業所と公営事業所を対象に、令和7年6月分の賃金などを、令和7年7月に調べたものです。79,321事業所を抽出し、有効回答は59,836事業所(有効回答率75.4%)で、そのうち10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所の52,242事業所を集計しています。

一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の賃金は、男女計で340,600円でした。男性は373,400円、女性は285,900円で、男女間の賃金格差は76.6です。平均年齢は男性が45.2歳、女性が43.2歳、平均勤続年数は男性が14.2年、女性が10.4年となっています。

図解01

男女間の賃金格差は76.6で、比較できる1976年以降で最小

男性一般労働者

女性一般労働者

  • 男性一般労働者
  • 女性一般労働者
項目男性女性
賃金373,400円285,900円
平均年齢45.2歳43.2歳
平均勤続年数14.2年10.4年
男女間の賃金格差は、男性を100として76.6でした。出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2026年3月24日公表。令和7(2025)年6月分の賃金。一般労働者)

男性の賃金は50代後半まで上がり、女性は40代後半から横ばい

年齢階級別の賃金を男女で並べると、差が開く時期が見えてきます。

年齢階級

男性の賃金(千円)

女性の賃金(千円)

20〜24歳

245.7

239.6

25〜29歳

288.0

268.8

30〜34歳

330.4

283.2

35〜39歳

366.2

292.4

40〜44歳

398.2

303.6

45〜49歳

420.7

305.7

50〜54歳

437.5

305.4

55〜59歳

445.6

305.7

20〜24歳では、男性が245.7千円、女性が239.6千円と近い水準です。30〜34歳になると、男性は330.4千円、女性は283.2千円で、開きが目立つようになります。男性は55〜59歳の445.6千円まで上がり続けます。女性は45〜49歳の305.7千円から、55〜59歳まで300千円台の前半で横ばいです。調査は、男性のほうが全年齢階級で賃金が高いとしています。

役職でも、勤続年数でも、女性の平均は男性より低い

役職別の賃金は、一般労働者のうち雇用期間の定めのない人を対象にしています。

役職

男性の賃金(千円)

女性の賃金(千円)

部長級

642.4

578.3

課長級

541.4

470.3

係長級

410.9

365.7

非役職者

332.1

280.1

どの役職でも、女性の平均は男性を下回っています。非役職者の平均勤続年数は、男性が11.7年、女性が9.7年でした。年齢階級別の賃金は、年齢だけでなく、役職や勤続年数が重なって決まるため、差がどこで生まれるのかは、年齢の表だけでは分かりません。

平均の差から、差が生まれた理由は読み取れない

この調査の数字は、同じ年に、年齢階級や役職ごとの労働者の賃金を並べたものです。一人ひとりの賃金が、年を追ってどう変わったかを追跡したものではありません。役職に就いている人の人数の比率は、確かめた資料の表には示されていません。職種、労働時間、昇進の機会といった、賃金に影響する要素も、この数字からは切り分けられません。

数字が示しているのは、差がどの年齢で、どの役職で、どれだけあるかという位置です。理由を決めつけず、自社の数字で確かめる作業が必要になります。

自社の賃金表を、年齢と役職で男女に分けて並べる

調査の数字と同じ切り口で自社のデータを並べると、差の出どころを絞り込めます。

  • 年齢階級別:20代と30代前半で、男女の賃金がどの年齢から離れ始めるかを確かめます。
  • 役職別:同じ役職の男女の賃金と、役職に就いている人数の比率を並べます。
  • 勤続年数別:同じ勤続年数の男女で、賃金に差があるかを見ます。
  • 同じ等級・同じ職種:条件をそろえても差が残る場合は、評価や配置の運用を点検します。

自社の数字は、調査の76.6と比べて高い低いを論じるためのものではありません。差が開く場所を特定し、その場所の評価、配置、育成の仕組みを見直す起点にします。

まとめ

令和7年の男女間の賃金格差は、男性を100として76.6で、比較できる1976年以降で最小でした。一方で、差は30代前半から開き、役職別でも女性の平均は男性を下回っています。自社の賃金表を年齢と役職で男女に分け、差が開く場所を特定することが最初の作業です。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2026年3月24日公表。令和7(2025)年6月分の賃金。2026年10月12日に確認)厚生労働省の公表ページ

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Editor’s Note

本記事は WONDERFUL GROWTH 編集部が、現場の人事・経営者の方々への取材と 自社支援データを元に作成しています。ご質問・取材のご依頼は お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

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