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【2026年最新】男性育休取得率が過去最高の40.5%へ|改正育児・介護休業法に対応し「とるだけ育休」で終わらせない5つの実践ステップ

男性の育児休業取得率は令和6年度に40.5%と過去最高を更新しました。一方で取得期間は2週間未満が約4割を占め、「とるだけ育休」が課題です。本記事では改正育児・介護休業法に対応し、男性育休を定着と生産性につなげる5つの実践ステップを、実施チェック付きで解説します。

公開日
2026/06/25
更新日
2026/06/25
読了時間
9
著者
WONDERFUL GROWTH 編集部
男性育休育児休業両立支援改正育児・介護休業法産後パパ育休

「おめでとう」で関わりが終わっていないでしょうか。社員から子どもの誕生を知らされたとき、会社の支援はそこで止まりがちです。しかし、男性の育児休業をめぐる状況は、ここ数年で大きく変わりました。取得率は過去最高を更新し、2025年には改正育児・介護休業法も段階的に施行されています。本記事では、公的調査の数字を手がかりに、男性育休を「取得率の数字合わせ」や「形だけの取得」で終わらせず、社員の定着と組織の生産性につなげるために企業が取り組むべき5つの実践ステップを、各ステップの実施チェックとあわせて解説します。

男性育休取得率は40.5%で過去最高――それでも「2週間未満」が約4割

厚生労働省が2025年7月に公表した「令和6年度雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得率は40.5%となり、初めて4割を超えて過去最高を記録しました(出典:厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」)。前年度の30.1%から10.4ポイントの大幅な上昇です。女性の取得率は86.6%で、男女差は依然として大きいものの、男性の取得は着実に広がっています。

その背景には、2022年に新設された「産後パパ育休(出生時育児休業)」の浸透があります。同じ調査では、育児休業を取得した男性の82.6%が産後パパ育休を利用しており、子の出生直後に休業を取る働き方が定着しつつあることがうかがえます。

ただし、ここで立ち止まって確認したいのが「取得期間」です。令和5年度の調査では、育児休業を取得した男性のうち、取得期間が2週間未満の人が37.7%を占めていました(出典:厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」)。6か月以上取得した男性は6.4%にとどまります。一方、女性は92.5%が6か月以上を取得しており、取得期間には大きな開きがあります。取得率は上がっても、その多くが短期間にとどまる――いわゆる「とるだけ育休」の課題が浮かび上がります。

男性の育児休業取得率は40.5%で過去最高。一方で、取得期間は「2週間未満」が37.7%を占め、6か月以上は6.4%にとどまる(出典:厚生労働省「令和6年度/令和5年度雇用均等基本調査」より整理)

なぜいま男性育休が経営課題なのか――3つの背景

背景1:政府は「2025年度50%・2030年度85%」という高い目標を掲げている

政府は2023年6月に閣議決定した「こども未来戦略」において、民間企業の男性育児休業取得率を2025年度に50%、2030年度に85%へ引き上げる目標を掲げています(出典:こども家庭庁「こども未来戦略」)。直近の40.5%は過去最高とはいえ、2025年度の目標である50%にはなお届いていません。男性育休は、もはや「取得できれば十分」という段階を越え、企業が計画的に取得を後押しすることが求められる局面に入っています。

背景2:育児休業取得状況の公表義務が「300人超」へ拡大した(2025年4月)

2025年4月1日に施行された改正育児・介護休業法では、育児休業の取得状況を年1回公表する義務の対象が、これまでの「従業員1,000人超」の企業から「300人超」の企業へと拡大されました(出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正のポイント」)。公表される男性の取得率は、求職者や取引先の目に触れる数字です。採用競争力や企業イメージに直結するため、人事だけでなく経営層が関与すべきテーマになっています。あわせて、子の看護休暇は「子の看護等休暇」へと見直され、対象が小学校第3学年修了までに延長されたほか、感染症による学級閉鎖や入園式・卒園式なども取得理由に加わりました。

背景3:2025年10月から「柔軟な働き方」と「個別の意向聴取」が義務になった

さらに2025年10月1日には、3歳から小学校就学前の子を育てる社員に向けた「柔軟な働き方を実現するための措置」が事業主に義務づけられました(出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正のポイント」)。企業は、次の5つから2つ以上を選んで整備し、社員はその中から1つを選んで利用できます。

  • 始業時刻等の変更(フレックスタイム制度や時差出勤)
  • テレワーク等(月10日以上)
  • 保育施設の設置運営等(ベビーシッターの手配や費用負担を含む)
  • 養育両立支援休暇(年10日以上の付与)
  • 短時間勤務制度(1日の所定労働時間を6時間とするもの)

加えて、子が3歳になる前などの適切な時期に、これらの制度を個別に周知し、利用の意向を確認することも義務になりました。育休の「取得」だけでなく、復帰後の「両立」までを支える仕組みづくりが、法律のうえでも求められているのです。

男性育休を「形だけ」で終わらせない5つの実践ステップ

ステップ1:自社の取得率・取得期間・制度認知を「見える化」する

最初に行うべきは、現状の正確な把握です。取得率という一つの数字だけでなく、「平均取得日数」「2週間未満の割合」「対象者のうち実際に取得した人の割合」まで分解して見ると、自社の課題がはっきりします。あわせて、社員が制度の中身をどの程度知っているかをアンケートで確認しましょう。「制度はあるが知られていない」のか、「知っていても言い出しにくい」のかで、打ち手は大きく変わります。

実施チェック:男性の取得率に加え、取得期間の分布と対象者ベースの取得率を算出し、制度認知の現状を把握できているか。

ステップ2:産後パパ育休を含む制度と最新の法改正を整理し、社内ルールを最新化する

次に、自社の規程が最新の法令に対応しているかを点検します。産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に4週間(28日)まで、2回に分割して取得できる制度です。通常の育児休業とあわせれば、男性も柔軟な取り方ができます。2025年4月・10月の改正に合わせて、就業規則や育児・介護休業規程、申出の様式、公表のルールを整えましょう。制度を作るだけでなく、社員が迷わず使える「申請の流れ」を1枚にまとめておくと、現場の負担が下がります。

実施チェック:産後パパ育休と分割取得を含めて規程が最新の法令に対応し、申請手順が社員にわかる形で整理されているか。

ステップ3:妊娠・出産の申出時に「個別の周知と意向確認」を確実に行う

制度があっても、本人が知らなければ使われません。改正法では、社員から妊娠・出産の申出があった際に、育児休業制度を個別に周知し、取得の意向を確認することが義務づけられています。ここで大切なのは、「取得しますか」と尋ねるだけでなく、取得を前向きに捉える姿勢を会社として示すことです。面談では、産後パパ育休を含む選択肢、給付や社会保険料の免除、復帰後の働き方までを具体的に伝えましょう。「申し出にくい空気」を取り除くことが、取得率と取得期間の両方を押し上げます。

実施チェック:申出があった社員全員に、制度の個別周知と意向確認を面談で実施する運用が定着しているか。

ステップ4:「とるだけ」で終わらせないために、業務の棚卸しと引き継ぎ体制をつくる

男性育休が短期間にとどまる大きな理由は、「自分が抜けると仕事が回らない」という業務の属人化です。取得が決まったら、本人の担当業務を洗い出し、「誰が」「どこまで」引き継ぐかを早めに決めます。マニュアル化や一時的な応援体制、外部リソースの活用も選択肢です。重要なのは、休業を個人の調整に任せず、チームと上司が一緒に設計することです。属人化の解消は、育休に限らず、急な病気や介護にも強い組織づくりにつながります。

実施チェック:取得予定者の業務を可視化し、引き継ぎ計画と代替体制をチーム単位で準備できているか。

ステップ5:管理職の理解とマネジメント力を育てる

最後の鍵を握るのは、現場の管理職です。どれだけ制度を整えても、上司が「育休は迷惑」という空気を出せば、社員は取得をためらい、期間も短くなります。逆に、部下の育休を前向きに支え、業務を再設計できる管理職がいれば、両立支援は確実に機能します。こうした「両立を後押しするマネジメント」は、感覚ではなく学んで身につけるものです。管理職研修を通じて、育休前後の面談の進め方、業務の引き継ぎ設計、復帰後のフォローを体系的に学ぶことで、取得率と取得期間、そして復帰後の定着までを一貫して高められます。

実施チェック:管理職が両立支援の意義とマネジメント手法を学ぶ機会を、研修などを通じて継続的に設けているか。

まとめ――数字の先にある「働き続けられる組織」へ

男性育休の取得率が40.5%まで上昇したことは、大きな前進です。しかし、本当の目的は数字を上げることではなく、社員が安心して子育てと仕事を両立し、長く活躍できる組織をつくることにあります。改正育児・介護休業法への対応を「やらされる義務」ではなく、定着と生産性を高める機会と捉え直すことが、これからの企業の競争力を左右します。今回ご紹介した5つのステップは、その確かな第一歩です。

WONDERFUL GROWTHでは、管理職のマネジメント力強化や両立支援を含め、組織の人材育成を体系的に支援する研修プログラムをご用意しています。自社の課題に合わせた育成のヒントが必要な方は、ぜひ一度ご相談ください。

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Editor’s Note

本記事は WONDERFUL GROWTH 編集部が、現場の人事・経営者の方々への取材と 自社支援データを元に作成しています。
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