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はじめに
働く人が自分のキャリアを主体的に考え、設計していくことの大切さが高まっています。その支援を担う専門家が、キャリアコンサルタントです。社員のキャリア形成を後押しする取り組みが広がるなかで、企業にとってもその役割への理解が役立つ場面が増えています。本記事では、キャリアコンサルタントの意味や活躍する場面、資格の概要も踏まえながら、実務で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。
キャリアコンサルタントとは?
キャリアコンサルタントとは、働く人の職業の選択や、職業生活の設計、職業能力の開発・向上に関する相談に応じ、助言や指導を行う専門家です。相談に来た人が、自分の経験や強みを整理し、これからのキャリアを自ら考えていけるよう支援することを役割としています。
キャリアコンサルタントは、二〇一六年に国家資格となりました。職業能力開発促進法にもとづく資格で、資格を持たない人がその名称を用いることのできない、名称独占の資格とされています。資格を得るには、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了するか、相談に関する一定の実務経験を有したうえで、学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。
この資格には、専門性を保つための更新の仕組みが設けられています。資格の登録は五年ごとに更新することが必要で、更新にあたっては、厚生労働大臣が指定する知識講習を八時間以上、技能講習を三十時間以上受講することが求められます。キャリアを取り巻く労働市場や制度は絶えず変化するため、専門家として最新の知識と技能を保ち続けることが、この更新制度の狙いです。なお、試験の受験料や講習の内容は見直されることがあるため、最新の情報を確認することが大切です。
キャリアコンサルタントがよく使われるシーン
キャリアコンサルタントは、企業の中での社員のキャリア相談をはじめ、さまざまな場で活躍します。社員が定期的に自らのキャリアを見つめ直す機会を設ける、セルフ・キャリアドックと呼ばれる取り組みのなかで、面談を担うこともあります。このほか、就労を支援する機関や、教育機関などでも、その専門性が生かされています。
企業にとっては、キャリアコンサルタントの専門性を、社員のキャリア形成の支援に取り入れることが実務上の論点となります。社内に有資格者を置く場合もあれば、外部の専門家と連携する場合もあります。いずれにしても、相談の内容に関する守秘を保ち、社員が安心して相談できる環境を整えることが、支援を機能させるうえで欠かせません。近年は、社員が自らのキャリアを主体的に築くことを後押しする流れのなかで、企業がキャリアコンサルタントの専門性を取り入れる動きも広がっています。こうした支援を、人材育成の取り組みの一環として位置づける企業も増えています。
キャリアコンサルタントを理解することの重要性
キャリアコンサルタントを理解することは、社員のキャリア自律を支え、人材の定着や育成を進めるうえで役立ちます。社員が自らのキャリアを主体的に考えられるよう支援する仕組みは、働きがいを高め、組織の活力につながるためです。
人事の立場からは、キャリアコンサルタントを、社員のキャリア形成を支える専門的な担い手として捉える視点が役立ちます。資格の位置づけや更新の仕組みを理解し、社内外の専門家と適切に連携することで、相談の体制を整えられます。守秘への配慮を欠かさず、社員が安心して相談できる環境づくりを心がける姿勢が望まれます。
実務で活かすためのチェックポイント
✺ Editor’s Memo
現場での運用は、業界・規模・組織文化によって大きく変わります。記事内のインタビュー事例も併せて参考にしてください。
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