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ヘイ・ガイドチャート法とは?意味と職務評価への活かし方を解説
はじめに
職務等級制度を設計する際、担当者の経験や年功に頼った等級づけになってしまい、「なぜこの職務がこの等級に位置づけられているのか」を社員に客観的に説明できず、納得感を得られないという課題を抱える企業は少なくありません。ヘイ・ガイドチャート法は、こうした職務評価を定量的かつ体系的に行うための代表的な手法です。本記事では、その意味と職務評価への活かし方を解説します。
ヘイ・ガイドチャート法とは?
ヘイ・ガイドチャート法(Hay Guide Chart Method)とは、1950年代にアメリカのエドワード・ヘイが開発した職務評価の手法で、現在はコーン・フェリー社に引き継がれ、世界各国で広く用いられています。開発の背景には、当時のアメリカ社会において、年齢や性別、人種によって同じ仕事をしていても処遇が異なっていた実態への問題意識があり、その人が担う職務の責任の大きさに応じて処遇を決めるという職務型人事制度の考え方が土台になっています。この手法では、各職務が持つ価値を「ノウハウ」「問題解決」「アカウンタビリティ(結果責任)」という3つの側面から定量的に評価します。ノウハウは職務に必要な知識や経験の広さと深さ、問題解決は求められる思考の自由度やチャレンジの度合い、アカウンタビリティは行動の裁量の自由度や成果に対する影響度を指し、それぞれの評点をガイドチャートと呼ばれる基準表に基づいて算出し、総合して職務の価値を決定します。同一労働同一賃金の考え方や事業のグローバル化が進む中で、拠点や部門を横断して職務の価値を比較できる手法として、改めて注目されています。
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ヘイ・ガイドチャート法がよく使われるシーン
職務等級制度やジョブ型人事制度を新たに設計する際、職務の価値を定量的に整理する手法として使われます。グローバルに事業を展開する企業が、国や拠点をまたいで等級制度を統一する場面でも活用されます。M&Aによって複数の企業の等級制度を統合する際、異なる基準で運用されてきた職務評価をすり合わせる目的でも用いられます。同一労働同一賃金への対応として、職務内容に応じた処遇の妥当性を説明する場面でも参照される手法です。
ヘイ・ガイドチャート法を理解することの重要性
ヘイ・ガイドチャート法を理解する意義は、職務評価を担当者の主観や勘に頼るのではなく、共通の評価基準に基づいて行える点にあります。ノウハウ、問題解決、結果責任という明確な評価軸を持つことで、なぜその職務がその等級に位置づけられているのかを、社員に対して具体的に説明できるようになります。人事担当者にとっては、職務等級制度やジョブグレードといった制度を設計する際、参照できる代表的な方法論の一つとして知っておく意義があります。ただし、この手法は評価基準が精緻である分、自社だけで正確に運用することが難しい面もあり、導入にあたっては専門家の支援を受けながら進めるケースが一般的です。等級制度そのものを見直す前の段階として、まず主要なポジションだけを試験的に評価してみるなど、段階を踏んで理解を深めていくアプローチも実務上有効とされています。評価結果を等級や報酬にすぐ反映させるのではなく、まず現状把握のために試行してみるという進め方も、社内の混乱を避けるうえで参考になります。