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内部通報制度

Reading ナイブツウホウセイドEnglish Internal Whistleblowing System

内部通報制度とは、従業員が職場で起きている不正行為や法令違反を、社内に設けた窓口へ相談または通報できるようにする仕組みです。

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はじめに

社内で起きている不正や法令違反を、問題が大きくなる前に把握し、是正する仕組みは、企業の信用を守るうえで欠かせません。この記事では、従業員が不正を社内の窓口へ相談・通報できる仕組みである「内部通報制度」について、法律との関係や運用上の注意点を含めて解説します。

内部通報制度とは?

内部通報制度とは、従業員が職場で起きている不正行為や法令違反を、社内に設けた窓口へ相談または通報できるようにする仕組みです。窓口は、総務部や法務部が担当する場合もあれば、外部の弁護士事務所や専門業者に委託する場合もあります。通報者が不利益な取り扱いを受けないように保護したうえで、通報内容を調査し、事実であれば是正につなげる一連の流れを指します。

この制度の土台となっているのが公益通報者保護法です。同法は、一定の要件を満たす通報をした労働者を解雇や降格などの不利益な取り扱いから保護することを目的としており、常時使用する労働者が一定数を超える事業者には、内部通報に対応する体制の整備が義務付けられています。つまり、公益通報者保護法が通報者を守るための法律であるのに対し、内部通報制度は、その法律が求める体制を各企業が実際の仕組みとして具体化したものと位置づけられます。

公益通報者保護法は改正が重ねられており、体制整備義務の対象となる事業者の範囲や、窓口担当者に求められる守秘義務の水準が見直されてきました。自社が対象事業者に当たるかどうか、対応すべき義務の内容が最新のものになっているかどうかは、定期的に確認しておく必要があります。

よく使われるシーン

次のような場面で、この用語や制度が話題にのぼります。

  • 新入社員向けの研修で、コンプライアンス違反を見つけたときの相談先を案内するとき
  • 社内規程やハンドブックに、通報窓口の設置と利用手順を記載するとき
  • 内部監査や第三者委員会の調査報告書で、通報制度の運用実績を振り返るとき
  • 不祥事の再発防止策として、通報窓口の独立性や周知方法を見直すとき

内部通報制度を理解することの重要性

内部通報制度を適切に運用できているかどうかは、不正の早期発見と再発防止に直結します。不正や不祥事の多くは、現場の従業員が最初に異変に気付いているものの、相談先が分からない、または通報すると不利益を受けるのではないかという不安から、表に出ないまま放置されているケースが少なくありません。通報を受け付ける窓口を整え、通報者を保護する姿勢を明確に示すことで、問題を早い段階で把握できるようになります。

一方で、制度を形式的に整えるだけでは十分に機能しません。窓口の独立性が保たれていなかったり、通報内容が担当部署から漏れたりすれば、従業員は安心して利用できなくなります。通報を受けた後の調査手順、是正措置の進め方、通報者へのフィードバックのあり方まで含めて、一連の流れを設計しておくことが求められます。

消費者庁は、民間事業者向けに内部通報制度の整備・運用に関する指針を公表しており、通報対応の体制、通報者の範囲、是正措置の実施方法などについて具体的な考え方を示しています。自社の制度を設計・点検する際には、こうした公的な指針を参照しながら進めると、実効性のある仕組みに近づけやすくなります。

実務で活かすためのチェックポイント

  • 通報窓口の存在と利用方法を、全従業員に定期的に周知しているか
  • 通報を理由とした不利益な取り扱いを禁止する旨を、就業規則や規程に明記しているか
  • 通報内容や通報者の氏名が、関係者以外に漏れない体制になっているか
  • 通報を受けてからの調査手順と、是正措置を決定するまでの流れを定めているか
  • 社外の窓口を併設するなど、社内の人間関係を気にせず相談できる経路を用意しているか

よくある質問

内部通報制度と内部告発は同じものですか。

内部告発は、社外の報道機関や行政機関に直接問題を伝える行為を指すことが一般的です。内部通報制度は、社内または委託先の窓口にまず相談・通報する仕組みであり、両者は通報先が異なります。

通報窓口は社内に設置しなければなりませんか。

社内設置に限らず、弁護士事務所など社外の窓口に委託する企業も多く見られます。従業員が利用しやすい経路を確保することが優先されます。

匿名での通報は認められますか。

多くの企業が匿名通報を受け付けています。ただし、調査を進めるうえで詳しい事情を確認できないことがあるため、可能な範囲で連絡が取れる方法を併せて案内する企業もあります。

体制整備が義務付けられるのは、どの規模の企業からですか。

公益通報者保護法では、常時使用する労働者の数が一定を超える事業者に、内部通報に対応する体制の整備が義務付けられています。対象となる基準は法改正により変わることがあるため、最新の要件を確認することが大切です。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

内部通報制度の整備や見直しは、組織風土や労務管理の仕組み全体とも関わる取り組みです。自社の体制づくりでお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら

関連情報

  • 公益通報者保護法
  • ハラスメント対策
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✺ Editor’s Memo

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