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リビングウェイジ

Reading リビングウェイジEnglish Living Wage

リビングウェイジ(生活賃金)とは、労働者とその家族が人間らしい生活を送るために必要な、住居費・食費・教育費などの生活費を賄える水準の賃金を指す概念です。法律で定められた最低限の賃金水準である最低賃金とは異なり、リビングウェイジは各地域の実際の生活費を踏まえて算出される点が特徴です。1990年代後半のアメリカで、自治体と契約を結ぶ企業に対して最低賃金を上回る水準の賃金支払いを求める運動から広まったとされており、近年は欧州を中心に人権デューデリジェンスの一環として、サプライチェーン全体でリビングウェイジの実現を求める動きが広がっています。日本国内でも、一部の自治体や企業が独自にリビングウェイジの考え方を取り入れる動きが見られます。

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リビングウェイジとは?最低賃金との違いと企業に求められる視点を解説

はじめに

「法定の最低賃金さえ守っていれば賃金水準に問題はない」と考えている人事担当者もいるかもしれません。しかし近年、人権デューデリジェンスやサステナビリティ経営への関心の高まりを背景に、法定の最低賃金だけでなく、従業員が人間らしい生活を送るために必要な賃金水準、いわゆる「リビングウェイジ」を意識する企業が増えています。取引先を含めたサプライチェーン全体の労働条件が問われる時代において、この考え方を知らないままでは思わぬ人権リスクを見落とし、投資家や取引先からの信頼を損ないかねません。本記事では、リビングウェイジの意味と最低賃金との違い、企業に求められる視点を解説します。

リビングウェイジとは?

リビングウェイジ(生活賃金)とは、労働者とその家族が人間らしい生活を送るために必要な、住居費・食費・教育費などの生活費を賄える水準の賃金を指す概念です。法律で定められた最低限の賃金水準である最低賃金とは異なり、リビングウェイジは各地域の実際の生活費を踏まえて算出される点が特徴です。1990年代後半のアメリカで、自治体と契約を結ぶ企業に対して最低賃金を上回る水準の賃金支払いを求める運動から広まったとされており、近年は欧州を中心に人権デューデリジェンスの一環として、サプライチェーン全体でリビングウェイジの実現を求める動きが広がっています。日本国内でも、一部の自治体や企業が独自にリビングウェイジの考え方を取り入れる動きが見られます。

リビングウェイジがよく使われるシーン

リビングウェイジは、人権デューデリジェンスやサステナビリティレポートの作成にあたり、サプライチェーン全体の労働条件を点検する場面で使われます。海外に生産拠点や取引先を持つ企業が、現地従業員の賃金水準を評価する際にも用いられる概念です。また、ESG投資家からの質問対応や、人的資本経営に関する情報開示の文脈でも取り上げられることが増えています。海外の取引先やサプライヤーを選定・評価する際の基準の一つとして、調達部門と人事部門が連携して確認する場面でも使われるようになってきました。

リビングウェイジを理解することの重要性

リビングウェイジを理解することは、法令遵守にとどまらない賃金水準への視点を持つために重要です。最低賃金を満たしているからといって、従業員やその家族が安定した生活を送れているとは限りません。特にグローバルにサプライチェーンを展開する企業にとっては、自社だけでなく取引先を含めた労働条件が人権上の問題として指摘されるリスクもあり、リビングウェイジの考え方を踏まえた点検が求められる場面が増えています。また、生活実態に見合った賃金水準を意識することは、従業員のエンゲージメントや定着率の向上にもつながる可能性があり、単なる対外的な説明責任にとどまらない意味を持ちます。一方で、リビングウェイジには統一された算出基準があるわけではなく、地域や算出団体によって水準が異なる点にも留意が必要です。自社や取引先の状況に応じて、どの基準を参照するかを慎重に検討する姿勢が求められます。

実務で活かすためのチェックポイント

  1. 最低賃金との違いを理解する:法定の最低賃金と、生活実態を踏まえたリビングウェイジの違いを整理します。
  2. 算出団体や基準を確認する:リビングウェイジには複数の算出団体や基準があるため、参照する情報源を明確にします。
  3. サプライチェーン全体を点検する:自社だけでなく、取引先や海外拠点の賃金水準にも視野を広げます。
  4. 人的資本開示との関連を整理する:人的資本経営に関する情報開示の文脈でどう位置づけるかを検討します。
  5. 段階的な取り組み方針を持つ:一度にすべての基準を満たすことが難しい場合は、優先順位をつけた段階的な取り組みを検討します。

これらを踏まえることで、法令遵守にとどまらない賃金水準への視点を自社の人事戦略に取り入れやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q1. リビングウェイジは法律で定められていますか。

A. 最低賃金のような法的拘束力はなく、算出団体や地域によって示される目安の水準です。

Q2. 日本では義務化されていますか。

A. 現時点で日本国内において法的な義務はありませんが、一部の自治体や企業が独自に取り入れる動きが見られます。

Q3. 最低賃金より必ず高い水準になりますか。

A. 一般的にリビングウェイジは最低賃金を上回る水準として算出されることが多いとされています。

Q4. どのような企業が意識する必要がありますか。

A. 海外に生産拠点や取引先を持つ企業や、人権デューデリジェンス、ESG投資家への対応を求められる企業で特に意識されています。

Q5. 算出基準は世界共通ですか。

A. 統一された世界共通の基準があるわけではなく、地域や算出団体によって基準や水準が異なります。自社で採用する際は、参照した基準や算出団体を明確にしておくことが望まれます。

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  • カテゴリ:報酬・労務
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