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もにす認定制度とは?障害者雇用に取り組む中小企業の認定を解説
はじめに
障害者雇用に真剣に取り組んでいても、その努力が社外から見えにくく、採用や取引の場面で強みとして伝えきれない。中小企業の人事担当者からは、そうした声がしばしば聞かれます。取り組みの質を国が評価し、対外的に示せるようにする仕組みとして設けられたのが「もにす認定制度」です。本記事では、制度の概要と、活用にあたって押さえておきたい実務上の視点を解説します。
もにす認定制度とは?
もにす認定制度とは、障害者の雇用促進と雇用の安定に関する取り組みが優良であると認められる中小事業主を、厚生労働大臣が認定する制度です。正式名称を障害者雇用優良中小事業主認定制度といい、障害者雇用促進法に基づいて2020年4月に開始されました。「もにす」という愛称は、共に進むという意味の「ともにすすむ」に由来しています。
対象となるのは、常時雇用する労働者が300人以下の中小事業主です。認定の審査は、雇用や職場定着に向けた取り組みそのものを見る「取組(アウトプット)」、雇用状況や定着状況といった「成果(アウトカム)」、社外への情報開示を評価する「情報開示(ディスクロージャー)」の三つの区分で行われます。各区分の合格最低点を満たしたうえで、総合得点が基準以上であることが求められます。あわせて、法定雇用障害者数以上の障害者を雇用していることなど、前提となる要件も定められています。
もにす認定制度がよく使われるシーン
- 障害者雇用の取り組み方針の検討:自社の現状を認定基準に照らし、改善すべき点を洗い出す場面。
- 採用広報での活用:認定マークを求人票や採用サイトに掲示し、職場環境の姿勢を伝える場面。
- 取引先・金融機関への説明:公共調達での加点評価や、日本政策金融公庫の低利融資の対象として活用する場面。
- 社内の意識づけ:認定取得を目標に掲げ、障害者雇用への理解を全社で共有する場面。
- 人事制度の見直し:定着支援や配慮の仕組みを、認定基準を参考に体系的に整備する場面。
もにす認定制度を理解することの重要性
もにす認定制度を理解しておく意義は、認定の取得そのものにとどまりません。認定基準は、障害者雇用において何をどこまで整えるべきかを具体的に示した指標としての性格を持っています。法定雇用率の達成という数値目標だけでは見えにくい、採用後の定着支援、職務の切り出し、相談体制の整備といった取り組みの質を、自社で点検する枠組みとして活用できます。
また、認定を受けた企業は認定マークを商品や広告、名刺などに使用でき、厚生労働省や労働局、ハローワークによる周知広報の対象にもなります。障害者雇用への姿勢を対外的に示すことは、採用競争力の向上や、取引先からの信頼の獲得にもつながります。中小企業にとっては、限られた広報資源を補う手段としての価値も小さくありません。さらに、認定の準備を進める過程そのものが、現場の管理職や同僚が障害者雇用の意義を理解し直す機会になります。制度への対応を人事部門だけで完結させず、受け入れ部署を巻き込んで検討することが、取り組みを形だけに終わらせないための要点といえます。
実務で活かすためのチェックポイント
- 認定基準を自己点検に使う:取得の可否にかかわらず、三つの評価区分に沿って自社の現状を整理します。
- 定着状況を記録する:採用実績だけでなく、継続雇用の年数や離職の状況を継続的に記録します。
- 情報開示の準備を整える:自社サイトなどで障害者雇用の取り組みを公表できる体制をつくります。
- 相談体制を明確にする:本人が困りごとを相談できる窓口と担当者を定め、社内へ周知します。
- 労働局・ハローワークに相談する:申請の手続きや基準の解釈は地域の窓口で確認し、認識の齟齬を防ぎます。
よくある質問(FAQ)
Q1. どのような企業が対象になりますか。
A. 常時雇用する労働者が300人以下の中小事業主が対象です。特例子会社についても、別途定められた基準に基づき申請できます。
Q2. 認定を受けるとどのような利点がありますか。
A. 認定マークの使用、行政による広報での紹介、日本政策金融公庫の低利融資の対象化、公共調達における加点評価などが挙げられます。
Q3. 申請はどこに行いますか。
A. 事業所の所在地を管轄する都道府県労働局へ申請します。基準の詳細や必要書類は労働局やハローワークで確認できます。
Q4. 認定に有効期限はありますか。
A. 認定後も基準を満たしていることが前提となり、要件を欠いた場合には認定が取り消されることがあります。取得後の継続的な取り組みが必要です。
Q5. 法定雇用率を達成していれば認定されますか。
A. 法定雇用障害者数以上の雇用は前提要件の一つですが、それだけでは足りず、取組・成果・情報開示の各区分で基準を満たす必要があります。
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