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Xジェンダーとは?性の多様性への理解を深めるための基礎知識を解説
はじめに
性の多様性に関する社会的な理解が進む中、性別欄への記入や社内制度の運用において、男性・女性のいずれにも当てはまらない従業員にどう配慮すればよいか悩む人事担当者が増えています。性自認や性的指向をめぐる知識が断片的なままでは、悪意なく従業員を傷つけてしまうことも起こりえます。こうした課題への理解を深めるために知っておきたい概念のひとつが「Xジェンダー」です。本記事では、Xジェンダーの基本的な意味と職場での配慮のポイントを解説します。
Xジェンダーとは?
Xジェンダーとは、1990年代後半に日本国内で使われ始めた言葉で、自身の性自認を男性・女性のいずれか一方に定めない、または定めていない人を指す概念です。中性(男性・女性のどちらの要素も持つと感じる)、両性(状況に応じて男性・女性いずれの感覚も持つ)、無性(自身の性別を感じない)、不定性(性自認が定まらない、あるいは変動する)など、複数のあり方を包含する言葉として使われています。出生時に割り当てられた性別とは異なる性を強く自認するトランスジェンダーとは異なり、Xジェンダーは自身の性別を特定の枠に定義しないという点に特徴があります。性的指向と性自認を表すSOGIという枠組みの中でも語られる概念のひとつです。
Xジェンダーがよく使われるシーン
- 人事情報・応募書類の性別欄の見直し:履歴書や社内システムにおける性別欄の必要性や記載方法を検討する場面。
- 社内規程・福利厚生制度の点検:配偶者や家族に関する制度が多様な性のあり方に対応できているかを確認する場面。
- ダイバーシティ研修:性の多様性に関する理解を深めるための研修コンテンツを企画する場面。
- 採用選考時の配慮:面接時の呼称や質問の仕方など、応募者の性自認に配慮した対応を検討する場面。
- 社内施設・服装規定の見直し:更衣室やトイレ、制服規定など、施設面での配慮を検討する場面。
Xジェンダーを理解することの重要性
Xジェンダーという概念を理解することは、性の多様性に関する人事施策の土台を整えるうえで重要な意味を持ちます。男性・女性という二つの枠組みだけを前提とした制度や対応では、当事者が疎外感を抱いたり、心理的な負担を感じたりする場面が生じやすくなります。多様な性のあり方が存在することを前提に制度や研修を設計することは、従業員が安心して働ける心理的安全性の確保につながります。
また、性の多様性への理解を深める取り組みは、当事者だけでなく組織全体の意識向上にも寄与します。多様な人材が能力を発揮できる環境を整えることは、優秀な人材の確保や定着、ひいては組織の活力向上にもつながる経営課題として位置づけられています。
実務で活かすためのチェックポイント
- 性別欄の必要性を見直す:業務上本当に必要な場合を除き、性別の記載を任意または自由記述にできないか検討します。
- 多様な選択肢や自由記述欄を用意する:性別を選択させる場面では、男女の二択に限らない選択肢を用意します。
- 研修による理解促進を図る:管理職を含む全従業員に対し、性の多様性に関する基礎知識を伝える機会を設けます。
- 相談窓口を整備する:当事者が安心して相談できる社内外の窓口を用意し、周知します。
- 個別事情に柔軟に対応する:制度を一律に適用するのではなく、本人の意向を丁寧に確認しながら対応します。
よくある質問(FAQ)
Q1. Xジェンダーとトランスジェンダーはどう違いますか。
A. トランスジェンダーは出生時に割り当てられた性別とは異なる性を強く自認する人を指すのに対し、Xジェンダーは性自認を男女のいずれか一方に定めない、または定めていない人を指す概念です。
Q2. 企業にはどのような対応義務がありますか。
A. 性自認や性的指向を理由とした不利益な取り扱いやハラスメントを防止する措置を講じることが、職場におけるハラスメント防止指針で求められています。
Q3. 社内で配慮を始める際、何から着手すればよいですか。
A. まずは管理職を含めた基礎知識の研修から始め、その後に性別欄などの制度面の点検に進む流れが実務上は取り組みやすいとされています。
Q4. Xジェンダーの当事者はどの程度いるのですか。
A. 大規模調査では、有職者のうち自身をXジェンダーと認識する人はおよそ1パーセント程度と報告されていますが、調査手法により幅があります。
Q5. SOGIハラスメントとはどのような関係がありますか。
A. 性自認や性的指向に関する差別的な言動はSOGIハラスメントに該当する可能性があり、Xジェンダーの当事者もその対象となり得るため、防止措置の対象として理解しておく必要があります。
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