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加点主義とは?減点主義との違いと評価への活かし方を解説
はじめに
人事評価において、ミスや不足を数え上げて評価を下げていく運用に、息苦しさを感じたことはないでしょうか。減点を重ねる評価は、社員を萎縮させ、挑戦を避ける空気を生みやすいものです。一方で、良い点に着目して評価を積み上げる考え方もあります。それが「加点主義」です。どちらが自社の目指す組織像に合うのかを考えることは、評価制度の設計そのものに関わります。本記事では、加点主義の意味と減点主義との違い、活かし方を解説します。
加点主義とは?
加点主義とは、社員の望ましい成果や行動に着目し、それらを評価に積み上げていく人事評価の考え方です。基準となる低い点数から出発し、期中に認められた加点要素の量や質に応じて評価が高くなっていく点が特徴です。望ましくない行動やミスといった減点要素は、点数を決めるうえで基本的に加味しません。これに対して「減点主義」は、満点を基準に置き、ミスや期待に届かなかった点を差し引いていく考え方です。両者は出発点と評価の焦点が根本的に異なります。減点主義が「欠点をなくすこと」に目を向けるのに対し、加点主義は「強みや挑戦を伸ばすこと」に目を向けます。どちらか一方が絶対的に正しいというわけではなく、職種や組織が重視する価値観によって適した運用は変わります。定型業務で正確さが最優先される職務では減点的な視点が機能する一方、創造性や挑戦が求められる職務では加点的な視点が力を発揮しやすいと言われます。
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加点主義がよく使われるシーン
加点主義は、評価制度を見直す場面や、挑戦を促す組織風土をつくりたい場面で議論されます。新規事業やイノベーションを推進する部門で、失敗を恐れず挑戦する行動を後押しする評価の仕組みとして採用が検討されます。また、若手社員の成長意欲を引き出したい場面や、これまで減点的な運用が定着し社員が萎縮していると感じられる組織で、風土改革の一環として取り上げられます。目標管理制度やコンピテンシー評価の運用方針を定める際にも、加点と減点のどちらを基調とするかが論点になります。
加点主義を理解することの重要性
加点主義と減点主義の違いを理解することは、評価が社員の行動に与える影響を意識するうえで重要です。評価の考え方は、単なる点数の付け方にとどまらず、社員がどのような行動をとろうとするかを方向づけます。減点を恐れる環境では、社員は失敗を避け、挑戦をためらうようになりがちです。一方、加点主義を基調とすれば、挑戦や工夫が正当に評価されるという安心感が生まれ、前向きな行動を後押しできます。ただし、加点主義にも注意点があります。減点要素を一切考慮しないことで、重大なミスやコンプライアンス違反が見過ごされる懸念があるため、加点を基調としつつも、守るべき最低限の基準は別途明確にしておく必要があります。自社が評価を通じて社員にどのような行動を促したいのかを起点に、両者のバランスを設計することが求められます。