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男性育休取得率とは?公表義務化の内容と政府目標を解説
はじめに
男性の育休取得を巡っては、数年前まで「取りたくても取りにくい」という声が多く聞かれましたが、近年は法改正が相次ぎ、企業に取得状況の公表を求める動きが広がっています。人事担当者にとって、男性育休取得率は単なる社内指標ではなく、法令上の対応が必要な数値になりつつあります。本記事では、男性育休取得率の意味と、公表義務化の内容を解説します。
男性育休取得率とは?
男性育休取得率とは、配偶者が出産した男性労働者の数に対する、育児休業等を取得した男性労働者の数の割合を指す指標です。育児・介護休業法の改正により、常時雇用する労働者数が1,000人を超える事業主には、男性労働者の育児休業等取得率(または育児休業等及び育児目的休暇の取得率)を年1回公表することが義務付けられています。さらに2025年4月からは、この公表義務の対象が常時雇用する労働者数300人超1,000人以下の事業主にも拡大されました。ここでいう常時雇用する労働者とは、期間の定めなく雇用されている者や、過去1年以上引き続き雇用されている者などが該当します。公表する内容は、男性労働者の「育児休業等取得率」、または育児目的休暇も含めた取得率のいずれかを選択できる仕組みです(厚生労働省『育児・介護休業法のあらまし(令和7年4月1日、10月1日施行対応)』、2026-10-31取得)。政府は「こども未来戦略」において、民間企業の男性の育児休業取得率の目標を2025年に50%、2030年に85%と掲げており、これは従前の目標値を大きく引き上げたものです(厚生労働省ホームページ掲載『こども未来戦略 ~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~』(令和5年12月22日)、2026-10-31取得)。
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男性育休取得率がよく使われるシーン
自社が公表義務の対象規模に該当するかどうかを確認し、公表方法や公表内容を検討する場面で使われます。採用活動においては、求職者が企業の働きやすさを判断する材料として、自社の男性育休取得率を採用サイトや説明会で紹介する場面が増えています。人的資本に関する情報開示の文脈でも、有価証券報告書やサステナビリティ関連の開示資料に記載される指標として扱われます。育児・介護休業法の改正内容を社内に周知する場面や、人事制度の見直しを検討する経営会議でも取り上げられる指標です。
男性育休取得率を理解することの重要性
男性育休取得率を理解する意義は、法令対応と組織づくりの両面から自社の状況を捉えられる点にあります。公表義務の対象企業が、算定方法を誤ったり公表を怠ったりすると、法令違反として是正指導の対象になり得ます。また、数値の公表だけを目的化し、取得日数がごく短期間にとどまるような形式的な運用にとどまると、対外的な評価と実態とのギャップが問題になることもあります。人事担当者としては、取得率という数値だけでなく、取得期間や取得後の業務体制の整備状況もあわせて把握し、実質的に育児と仕事を両立できる職場づくりを進めることが重要です。あわせて、取得を希望する男性社員が周囲の目を気にせず申し出られる職場の雰囲気づくりも、数値の向上と両輪で取り組むべき課題です。