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リスクマネジメント

Reading リスクマネジメントEnglish Risk Management

リスクマネジメントとは、組織の目的達成を妨げる可能性のある事象を洗い出し、評価し、対策を講じることで損失を未然に防ぐ、あるいは最小限に抑える一連の取り組みを指します。日本語ではリスク管理と訳されます。

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はじめに

情報漏えい、労働災害、ハラスメントの発生、主要人材の突然の離職。どれも起きてしまえば事業に深刻な影響を及ぼしますが、多くは事前に兆候をつかみ、備えることができるものです。その備えを体系的に行う営みがリスクマネジメントです。本記事では、リスクマネジメントの意味やよく使われる場面、実務で活かすための留意点を整理してご紹介します。

リスクマネジメントとは?

リスクマネジメントとは、組織の目的達成を妨げる可能性のある事象を洗い出し、評価し、対策を講じることで損失を未然に防ぐ、あるいは最小限に抑える一連の取り組みを指します。日本語ではリスク管理と訳されます。

ここでいうリスクとは、必ずしも悪いことが起きると決まっている事象ではなく、不確実性そのものを意味します。したがって対象は事故や不祥事だけでなく、法改正への対応遅れ、人材の確保難、システム障害、取引先の経営悪化など幅広く及びます。

一般的な進め方は、次の流れで整理されます。第一に、リスクの特定です。業務プロセスごとに、何が起こり得るかを洗い出します。第二に、リスクの分析と評価です。発生の可能性と影響の大きさを掛け合わせ、優先順位をつけます。第三に、対策の策定です。回避、低減、移転、保有という四つの選択肢から、リスクの性質に応じた方針を選びます。第四に、対策の実施とモニタリングです。講じた手立てが機能しているかを継続的に点検し、必要に応じて見直します。

しばしば混同されるクライシスマネジメントとは、着眼点が異なります。リスクマネジメントは、危機を未然に防ぐことを主眼に置き、発生前の段階を扱います。これに対しクライシスマネジメントは、危機は起こり得るという前提のもと、発生後の初動対応や収束を扱います。両者は対立するものではなく、時間軸の異なる補完関係にあります。

リスクマネジメントがよく使われるシーン

  • 人事労務の体制整備:長時間労働やハラスメントなど、労務上の問題が深刻化する前に対処する場面。
  • 情報セキュリティ対策:個人情報や機密情報の取り扱いについて、規程と運用を点検する場面。
  • 事業継続計画の策定:災害やシステム障害を想定し、業務を継続する手順を定める場面。
  • 人材面のリスク把握:特定の担当者への業務集中や、後継者の不在といった課題を洗い出す場面。
  • 管理職研修:現場で起こり得る問題の兆候を捉え、早期に報告する判断力を養う場面。

リスクマネジメントを理解することの重要性

リスクマネジメントを理解しておくことは、問題が起きてから慌てて対応する状態から脱するうえで重要です。事後対応には多大な時間と費用がかかり、信用の回復にはさらに長い年月を要します。事前に想定し、備えておくほうが、結果として負担は小さくなります。

人事の観点で特に留意したいのは、人に関わるリスクが見落とされやすい点です。設備や情報の管理には規程が整っている一方で、業務の属人化、後継者の不在、職場の人間関係の悪化といった課題は、担当部署が曖昧なまま放置されがちです。これらは表面化するまで時間がかかる分、表面化したときの影響が大きくなります。

また、リスクマネジメントは一度仕組みをつくれば終わりというものではありません。事業環境や法令、働き方は絶えず変化し、それに伴って想定すべきリスクも変わります。定期的に洗い出しをやり直し、優先順位を更新する運用が欠かせません。あわせて、現場から問題の兆候が上がってくる風土がなければ、どれほど精緻な枠組みも機能しない点にも注意が必要です。

実務で活かすためのチェックポイント

  1. 洗い出しの範囲を定める:部門ごとに業務プロセスを分解し、起こり得る事象を漏れなく列挙します。
  2. 優先順位を可視化する:発生の可能性と影響の大きさで整理し、対応すべき順序を関係者で共有します。
  3. 対応方針を選び分ける:回避、低減、移転、保有のいずれを選ぶかを、リスクごとに明示します。
  4. 責任者を明確にする:リスクごとに担当部署と責任者を定め、対応の抜け落ちを防ぎます。
  5. 見直しの周期を決める:年に一度など点検の時期をあらかじめ定め、環境変化を反映させます。

よくある質問(FAQ)

Q1. クライシスマネジメントとの違いは何ですか。

A. 扱う時間軸が異なります。リスクマネジメントは危機の発生前に予防を図る取り組み、クライシスマネジメントは発生後の対応を扱う取り組みです。

Q2. すべてのリスクをなくすことはできますか。

A. できません。対策には費用と手間がかかるため、影響の小さいものはあえて受け入れる判断も含めて方針を選びます。これを保有と呼びます。

Q3. 人事部門が担うべき範囲はどこまでですか。

A. 労務管理、ハラスメント、健康管理、人材の確保と後継者育成が中心となります。全社の枠組みの一部として位置づけ、他部門と連携して進めます。

Q4. 中小企業でも取り組めますか。

A. 取り組めます。網羅性よりも、影響の大きいリスクを数点に絞り、対応を確実に運用するほうが実効性は高まります。

Q5. 実効性を高めるには何が必要ですか。

A. 現場から問題の兆候が報告される風土です。報告した人が責められない運用でなければ、情報は上がってきません。

自社の人材育成・組織課題に関するご相談

リスクマネジメントは、枠組みの整備と、現場で兆候を捉える力の両方があって機能します。管理職の判断力向上や労務体制の点検をお考えの企業様は、ぜひご相談ください。

WONDERFUL GROWTHでは、貴社の人材育成・組織課題の解決を専門的な視点からご支援いたします。ご相談は下記よりお気軽にお問い合わせください。

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  • カテゴリ:マネジメント
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  • 関連用語:クライシスマネジメント、BCP、コンプライアンス、属人化、コーポレートガバナンス

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